先日、海外から4人の重役(社長含め)が日本に来日しました。
日本からは100人の役員・重役が選出され、彼等と対談が行われました。
自分にとって、4人の重役のうち、3人(社長含め)は、初対面だったのですが、彼等のパワーとエネルギーにはいい刺激を頂きました。
世界140カ国でビジネスを展開し、計30万人の従業員のトップ。
色々な話しを聞けていい勉強になりました。
また、対談中、嬉しいことがありました:
1. 顔見知りのの重役(アジア代表)が、僕のグループと対談している際、僕に向かって指をさし "I know you! Long time no see!! How are you doing!! Still working late nights and eating pizza?"と声を掛けてくれました。少し照れくさかったものの、今となっては従業員5万人いるアジアのトップ。その彼が一年足らずしか一緒に働かなかった自分のことを覚えてくれていたことに凄く喜びを感じました。
2. また僕のグループが社長と対談をし終わった後、たまたま隣にいた僕に社長が手を差し伸べ、握手をしてくれました。そして "Good luck”と言って肩を叩いてくれました。嬉しかったです。
対談後、家に戻り昔のことをふと思い出しました。
右も左も知らない日本に来て、遊べる仲間もほとんどいない。
家に帰っても、インターネットは無く、テレビもベッドも何も無い日々。
帰ってもすることは無いし、寂しいからと毎晩、終電までオフィスに残り、週末も一人、誰もいないオフィスに出社していた頃。
特別入社だから、同じ年齢の新卒が楽しそうに皆で一緒にランチを食べているのにも関わらず、誰も自分の存在すら知らないので、端で一人でランチを食べ、周りの年配の社員からは、特別入社と言う事で妬まれ、陰口を叩かれ、毛嫌いされていた自分に、当時、我が社の社長だったアジア代表が、夜食を終えオフィスに戻り、暗いオフィスで自分が一人で勉強をしているのを見て、残り物のピザを持ってきてくれて、話してくれたこと。
「上に行けば行くほど、孤独になっていく(周りから遠い存在に思われてくる)。だが、孤独は、いずれ強さに変わる。今のうちに孤独を学べ。そして一本の強い矢になれ。そうすれば、自分で自分の道を切り開いていくことが出来る。雑音は気にするな。人は目立ったことをしようとする奴を嫌う。本当に大切なことは、自分を信じ、自分で自分が正しいと思った道を切り開いて行く事。お前ならそれが出来る。一本の強い矢になれ。」
こう言われて早4年。
今やっと、彼の言ってくれたこの言葉の意味が分かるような気がします。
彼のもとで働いたのは2006年3月から12月までの9ヶ月間。
その後、彼は一人で香港に旅立ちました。
それから、1年...
彼は、アジア全ビジネスのトップになって、古巣である日本のオフィスを訪問しました。
その時の大歓声・拍手。周りから送られた尊敬の眼差し。
僕は、忘れません。
僕にとって、大歓声・拍手の中を歩く彼が凄く羨ましく思えました
だけど、それは彼が自分の言い伝えを守り、「一本の強い矢」になり、誰も知らない地に行き、人一倍努力をし、自分で道を切り開いた結果。
その強い一本の矢により、色々な人の明るい道が切り開けました。
僕もその一人です。
確かに彼は昔と比べ遠い存在になってしまいました。
昔のように一緒に皆が帰ってから、ピザを食べながら一緒に仕事をすることはありません。
だけど、それ以上に彼の活躍を聞いていると、自分も負けられないな。頑張らないといけないな。って思います。
僕が日本に来て4年が経ちます。
ふと過去を思い返すと今の自分があるのは、社長のあの教えを知らぬ間に守っていたからだと思います。
あの時の辛い思い。
それを乗り越える為に、自分が一本の強い矢になり、自分の力で道を切り開いて来た気がします。
特別入社で年配の方々から注目を受けているなら、目立つところで、必死で戦っていくしかありませんでした。
毎日のように上司にもっと仕事をくれと頼み、抱えきれないほどの仕事を頂き、週末もひたすら仕事をしました。
そうすることによって、次第に会社にとって大切なプロジェクトに多数関わることが出来、重役会議に呼ばれる回数も増え、周りからの陰口も聞かなくなりました。
また、会社外で友達が欲しいからと上司に頼み込み、デール・カーネギー自己啓発セミナーに3ヶ月通わせて頂きました。
そこで、出来た友人は、今でも自分にとって宝物です。
また、機会があるごとに自分から新しく出来た友人たちとの交流の場を作って来ました。
確かに自分で殻を破るよりは、誰かに破ってもらって便乗する方が楽です。
だけど、自分の周りで殻を破る人間がいないのなら、自分が先頭を切るしかない。
それは、凄い大変なこと。でも、やる価値のあるもの。そう僕は、日本に来て学びました。
誰かが手を差し伸べてくれるのを待っていたら、今の僕はまだ一人ぼっちだったかも知れません。
事実、現在も自分が動かなければ、自分のためには誰も動いてはくれません。
それは自分の性格が悪いから仲間外れにされているのか?
それとも嫌われているから?と考えてしまいます。
実際、日本に来て、誰かに遊びに誘われたことは、両手で数えられる程度です。
僕は、その何百倍も誘っています。
人の為に百しても一も返ってこないことが多々あります。
だけど、それが、Realityなら、それを受け入れて自分で自分の道を切り開いて行くしかないと思っています。
全ては、自分次第。
それを若いうちに学ぶことが出来たのは凄く貴重な体験だったと思います。
2006年9月:日本に来て、6ヶ月。僕は初めて一人で誕生日を過ごしました。
2009年9月:35人の友人が自分の誕生日を祝ってくれました。
2006年3月:僕は、異例の係長代理で今の会社に入社しました。
2010年4月:僕は、最年少で我が社の一ビジネスの財務取締役になりました。
「一本の強い矢」
僕もアジア代表みたいに、強い一本の矢になり、色々な仲間の明るい道を切り開ける人間になりたいと思います。もちろん仕事もプライベートも。
その為には、僕が行動をし、僕の人生をもっと楽しくするために、頑張ること。
今年は、今まで以上に素敵な一年にしたいと思います。
そう言った意味で、It was a good experience to reflect on what I had accomplished through my 4 years in Japan.... and what I need to do next!