蒸し暑さから少し解放されましたが

海の日の連休はしっとり雨になりました。

先月にNPO法人中国茶文化協会主催・オープンセミナーWEB 講座がありました。

テーマは[お茶の歴史から中国陶磁史を学ぶ]

講師は出光美術館の中国陶磁史のスペシャリスト徳留先生でとてもわかりやすい楽しいセミナーでしたざっくり備忘録のためにまとめてみました。

まず、歴史的な流れからすると、中国で土器が出現したのは二万年前！

マンモスが存在した頃でしょうか、はて？

先生のお話の中で昨年行かれた北京故宮博物館に6,000年前と推定される急須とツバキ属の木の根が浙江省で発見された遺物が展示されていたそうです。

中国陶磁器のはじまり

歴史は紀元前1800年前、自然釉薬を施した【原始陶器】とも呼ぶ。

後に日本の弥生時代頃、【飴色の釉】が出て後の〈唐三彩〉に繋がる。この頃の陶器は主に〈副葬品〉として埋葬した。

1-2世紀漢の時代に【青磁の出現】

昔の青磁はベージュっぽい色。後に人工の釉により淡い青色のもの。

6世紀随の時代【白磁が出現】青磁釉は鉄分が多くそれを抜いたのが光を通す白磁らしい。

7世紀唐の時代白磁をベースに〈彩磁〉に発展、釉薬の中に〈コバルト〉を入れ筆で絵付けすると青く発色する青花染付に。

唐の時代は〈煮茶〉であり〈陸羽〉は〈茶経〉の中で水色がよく映る【越窯青磁】が一番良いとある。

この頃から西アジアとの交易も盛んになる

トルコ等には大皿が輸出される。

12から14世紀　宋から元の時代にシルクロードにより中国陶磁器広がる。

宋の時代は〈点茶法〉となり〈闘茶〉が流行し〈雲脚〉なる純白な泡を競ったので黒釉碗が良く映るため、【建盞】が最上とされた。

そして明の時代には沢山の色で絵付けした

【五彩】日本では色絵と呼ぶが出現。更に模様の外枠を染付後、別の色を重ねる【闘彩】有名な🐓チキンカップは大英博物館と台北故宮博物院、出光美術館に所蔵。見に行きたい

清の時代には〈単色釉〉でより光沢ある一色のものが出る桃花紅の色の磁器や更に模様に厚みを持たせた【粉彩】なるものが出る。こちらは現在も蓋碗等でよく見られる。そして散茶が主流となり〈宜興の紫砂〉を用いて作られた急須は保温と芳香を吸収するため品質が良いため文人が好んで使われた。初めて宜興急須を作ったと謂れる〈供春〉の急須は有名！

お茶の発展とともに茶道具としての陶磁器が古代から継承、詳しい資料写真とともに大変理解ができましたまだまだ沢山の内容で日本の茶の湯や民芸にも繋がる興味深いお話でした。

雑誌ミセスより、チキンカップ写真記事と

唐時代から花の神様花朝のまつりで用いられた五彩の十二ヶ月茶杯がありましたのでレプリカですが写真を撮りました

色々な角度で見ると世界が益々広がりますね！陶磁器を拝見する機会が増えたら嬉しいです。

応援ありがとうございます

Singapore留香(ﾘｭｳｼｬﾝ）茶芸上級指導資格

NPO中国茶文化協会中国茶コーディネータ
裏千家茶道専任講師
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NPO法人中国茶文化協会・オープンセミナーWEB 講座「お茶の歴史から中国陶磁史を学ぶ」