RW side

 

 

 

『念のため。これかぶってて』

 

ウニョクさんが。着ていたパーカーを脱いで。僕の肩にかけた

 

物陰で。しばらく息を潜めていて。もう大丈夫かな...怪我はない?あ...えと...転んだけど。特に、すり傷もなかったし。無駄などきどきもおさまった

 

『送ってくよ』

 

また何かあったら困るしさ。ありがとうございます...ほんとによかった...ひとりだったら、逃げきれなかった...

 

『ちょうどね。ホテルに、フォトブックを届けるとこだったんだ』

 

ウニョクさんが。周囲に目を配りながら。僕をかばうように、歩いてくれる

 

『もめてるように見えたから。でも、まさかリョウクくんだとは...』

 

助かりました。ほんとに...

 

『連れの。背の高い子は、どうしたの?』

 

あぁ...ゲームやりたいとかで。すぐ近くだから。大丈夫だと思って...そぅ...

 

『リョウクくんみたいなかわいい子はね。狙われやすいから。ひとりでいたらだめだよ』

 

つんつんと。鼻の頭をつつかれる。ぅ...かわいいって...

 

ホテルのロビーで、フォトブックを受け取った。ありがとうございます...ドンへの会新作だから。よく観てあげて。はい。もちろんです

 

『帰りも。空港まで、俺が送るからさ』

 

またね。片目を閉じて。爽やかに手を振る

 

部屋の前で。キュヒョンと、ばったり鉢合わせした

 

『遅かったね』

 

あ、うん...無事だったし...わざわざ言うことないか...

 

『ウニョクさんが、写真を届けてくれて』

 

少し話してたんだ。そう。キュヒョンは?ゲームやってたんじゃないの?あぁ。調子出ないから、バーで飲んでた

 

『写真、早く見ようぜ』

 

うん。キュヒョンが。手にしていた鍵で。ドアを開けてくれた

 

 

《つづく》

 

 

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