HK side

 

 

ドンへさんに背負われて。診療所に連れてこられた

 

『脈拍も正常だし...心配ないと思うけど』

 

一応、点滴しておこうね。やわらかく微笑まれて。ベッドに寝かされた。ずっと。ドンへさんが、手を握ってくれて...そのまま。寝てしまったみたいで...

 

え...潮の匂いが。鼻先をかすめて...あ...

 

『ヒョクチェくん?』

 

大丈夫?あ...はぃ...ガーゼで。額の汗を拭いてくれる。片手はつないだまま。もう点滴は終わってたみたいで。針が抜かれて。絆創膏が貼ってあった。水、飲める???あ、はぃ...ありがとうございます。ペットボトルに。ストローがささってて。常温のそれを、ごくごく飲んだ

 

『もう、帰っていいって』

 

店の車、借りたから。送ってくよ。え...ご家族にも謝りたいし。そんな...申し訳ないです。いいの

 

『俺が、教えてたんだからさ』

 

俺の責任だし。これで、トラウマになっちゃうのもやだし。トラウマなんて...でも。確かにさっき。ちょっとひやっとした

 

『俺も。経験あるから』

 

どんな感じだったのか、わかるから。ドンへさんも?そうだよ。何度も波をかぶってるさ

 

『だからこそ。疎かにしたくないんだ』

 

ほんとに...海がすきなんだな...

 

家には、オンマしかいなかったけど。ドンへさんが、わざわざ謝罪にきてくれたこと以上に。そのイケメン具合にびっくりしていた

 

 

 

《つづく》

 

 

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