※今日から五月でした。今月もよろしくお願いしますm(_ _)m



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『ほら。これもお食べ』


わぁ!トッポギだ!青ずきんちゃんは。ハルモニ特製のトッポギが、大好きなのでした


『トッポギ!』


わぁ。突然。不思議なフォルムのぬいぐるみが、言葉を発したので。ハルモニは飛び上がりました。胸を押さえて。おや。このぬいぐるみは、話せるのかい。うん。悪い魔法にかかって。ぬいぐるみにされちゃったんだって。口いっぱいにトッポギを頬張って。もぐもぐしながら、青ずきんちゃんが答えます。おやまぁ...


『トッポギが食べたいのかぃ?』


めちゃめちゃ好物!そうかぃ。でも。そのままじゃ、食べられないねぇ...


『ハルモニ。悪い魔法の解き方、知ってる?』


青ずきんちゃんの問いに。ハルモニは、うーんと考え込みました


『それなら。やってみようかね』


マジかよ!ちょいとお待ち。部屋の隅に立ったハルモニは。目を閉じて、ぶつぶつと何かを唱えはじめました。すると。ハルモニの大きな身体が。さらにむくとむくと、天井につかんばかりに大きくなりました


『きゃぁ...』


怯えたももちゃんは、青ずきんちゃんに抱きつきました。青ずきんちゃんも、初めて見るハルモニの姿に。ほっぺたをぷっくりさせたまま、目を丸くしています


『きぇーぃ!』


ハルモニが奇声を上げて。ぬいぐるみに向かって、手刀を振り下ろすと。ひゃぁ...ぬいぐるみが、ぼわっと煙に包まれました。けほけほ。煙が鎮まると。そこには。ぬいぐるみのときの面影は残していますが。だいぶいかつくなった動物が、立っていました


『本体もペンギンなんだね』


ペンギン?そうさ。初めて見るかぃ?うん!青ずきんちゃんとももちゃんが。不思議そうに、その身体を眺めていると


『う...』


突然、ペンギンが苦しみだしました。ハルモニ!何かおかしいよ!


『これは大変だ』


どうしたの?この動物は、特殊な地域に生息しているんだよ。だから、ここの気候が合わないのかもしれないね


『じゃぁ。早く、そこに帰してあげないと!』


でもね。そこは、すごーくすごーーーく遠いんだ。そんな...


『ハルモニ!どこでも○ア出して!』


それは門外漢でね...ハルモニぃ。危機を察知して。ももちゃんも、めそめそ泣き出します。そのとき。青ずきんちゃんに、名案が浮かびました。そうだ!あのとき...


《助けが必要なときは、いつでも呼びなさい》


聖域から連れ出してくれた黒馬が。別れ際にそう言って。呼び出し方を教えてくれたのです。青ずきんちゃんは、窓を開け放って。身を乗り出しました


『マシーーーーー!』


力いっぱい叫ぶと。どこからか、蹄の音が聞こえてきました。そしてすぐに。やはり、立髪を七三に分けた黒馬が。姿を現しました


『呼んだかい?青ずきんちゃん』


愛嬌たっぷりに、片目を閉じて。お願い!この子を仲間のところに届けてあげて!お安い御用だ。さぁ、背中に乗せて。黒馬は、前脚を折ってくれましたが。そのペンギンは意外と重く。三人がかりで、ようやく。すらりとした背中に、乗せることができました。落ちないように、しっかりロープで括りつけて


『さぁ!行くよ』


ひひーんと高く嘶いて。黒馬は颯爽と走り出しました。あ...一瞬、覚醒したペンギンが。お...


『俺のトッポギーーーーーーー』


あ...悲痛な叫び声が。星空に吸い込まれるように、消えていきました




《つづく》



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