ドンへ side
ソンムルを届けるために。シウォンの車で、いつもの施設に向かっていた
『そんなんで。拗ねてんのか』
バレンタインデーの一件を愚痴っていたら。呆れたように。大事だよ!大事ならさ。おおげさにため息をついて
『何でお前は。もらうことばっか、考えんだよ』
え...シウォンの。濃い横顔を凝視する。ちらっと。こっちを見た。眼差しがきびしめだ
『お前がヒョクチェにあげたって、いいわけだろ』
あ...むしろさ。お前があげるべきだと、俺は思うよ。そんなの...思いつかなかった...俺...
『お、俺...』
シウォンが。ウインカーを出して、クルマを路肩に寄せた
『今日は俺に任せとけ』
片目を閉じて。ありがと!借りはちゃんと返すから!
『ヒョク!』
わぁ...何だよ!リビングで。ノートパソコンを開いていた、ヒョクチェに飛びついた
『随分、早かったな』
お前、つめたくね?俺の手をはさんで。温めてくれる。ひょが...カバンから。買ってきた、チョコを出そうとした。牛乳と一緒にチンして。ココアにしてもおいしーってゆーやつ。そうだ...
『これ。やる』
え...配達、遅れててさ。さっき届いたんだ。そこにあったのは。チョコレート味のプロテインで
『プレゼントっぽくなくて、ごめんな』
そんなことない...ひょく...ひょく...ぎゅっと力をこめる
『ヒョク!だいすき!』
おまっ...やめ...くるし...
《つづく》
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※きのーの最終更新です