ドンへ side
『どーした、ドンへ』
あ、先輩...振りむくと。ギターを肩にかついだ、ジョンウン先輩がいた
『もぅ帰るのか?』
ぇ...ぁ...ぅ...ヒマなら戻れよ。ちょっと合わせよーぜ。肩を抱かれて。でも足...が動かない。えっと...ぁの...いまはちょっと...でも...もー終わってるかな...終わってるって変だけど...あれ以上...してたりしないよな...あ、あれ以上って...よくわかんないけど...ばかみたいに顔がほてる
『何だよ。どーした?』
先輩が顔をのぞきこんでくる。そしてなぜか人中をなでられて。ぁ...ぁの...せ、先輩たちがいて...先輩?ジョンスヒョン?ヒチョリヒョン?えっと...ふたりとも...
『おかしなやつだな』
ヒョンたちがいるのは当たり前だろ。で、でも...ぁ...一緒にバンドやってくらいだから...ジョンウン先輩も知ってるのかな...だとしても...き、キスしてたなんていえない...いま戻って、ふたりの顔をちゃんと見れる自信もない...うつむいてごにょごにょしてたら...あ...ジョンウン先輩が。察してくれたみたいで
。くく...
『まったく...ヒョンたちは...』
あきれたよーに。でもおもしろがるよーに。ウブなドンへには、刺激がつよすぎたか。ウブって...
『カフェでもいこーぜ。奢るから』
すたすたと歩きだしてしまう。あ...せ、先輩...お、それだよ。立ちどまって。くるっと振りかえるから。先輩の胸に、あやうくぶつかるとこだった
『お前、そろそろ先輩って呼ぶのやめろよな』
ヒョンたちもさ。ヒョンでいいよ。ヒョンで。え...あ...ぅ...ひ...
『ヒョン...』
ジョンウン先輩が。よくできたとばかりに頭をなでてくれる
先輩を。はじめてヒョンと呼んだ日
《つづく》
※本日のラインナップ
※あぷでしたら見た目が変わってしまって...一話がどのくらいの分量かよくわからなくなってしまったので、慣れるまで短かったりするかもです(・・;)