リョウク side



もったいなくて。少しずつ食べていたのに。ジョンスヒョンが作ってくれたコムタンは、あっという間になくなってしまって。そしてまたヒョンは、仕事人間に戻った


仕事なのか。違うのか。わからないけど...


あたり前のように。同じ家に帰ってくる日常が。いつか終わる日がくるのかな...


僕を...待ってるのかな...



『リョウガ。おはよ』


あ。ドンヘヒョン...おはよ...ドンへヒョンは。あれからも、変わらずに接してくれる。ううん。やっぱりちょっと違う。声も。僕に触れる手も。眼差しも。やさしくてやさしくてやさしくて...勘違いしそうになる



リョウガ...ふいに。ドンヘヒョンの整った顔が...すぐそばにあって。僕を呼んだそのくちびるが。息が...空気が...ふるえる...はっとして。うつむいた


ちゃんと...話さなきゃだめだ



『ドンへヒョン』


ん?きれいな二重の目が。やわらかく歪む


『話しがあるんだ』


ドンへヒョンは。しばらくだまったまま、僕を見つめて。わかった。仕事おわったら、話そうか



《つづく》



※きのーの更新です