『王子のくせに神頼みなんて、かっこわりーことしてんじゃねぇよ』
ぶちぶちと。ドンへ王子を小脇に抱きこんで。あのー...ドンへを離してもらえませんかね...
『それに何だ!恋が叶うって!』
それは...ヒチョル王子がつれなくするからで...ドンへ...お前もにこにこして、おとなしくヒチョル王子の腕ん中におさまってんじゃねぇよ...
『でもあの神社。あれから毎日、大行列なんだって』
僕も行ってみようかな。ご利益あるかも。はっとジョンウン王子が顔色を変えて
『リョウク?叶えたい恋でもあるのかい?』
えー。教えなーぃ。ヒョンとリョウクの間に、秘密なんてないだろぅ。えー。ゆったら、ご利益なくなっちゃうかもしれないじゃーん。くねくねと。頬を両手で抑えながら
『行ってこい!リョウク!願掛けてこい!』
けけっ。ジョンウン王子がきっ!と。ヒチョル王子を睨みつける。それでもヒチョル王子はどこ吹く風だ。えーと...そろそろ、ドンへを離してもらえませんかね...
《つづく》
※本日のラインナップ