ドンへ side



『秋夕は実家に帰るんだろ』


かっこよくしてやるから。その前に店に来い


ヒョクチェは半分、お仕事なんだって。せっかくの連休なのに...


言われるままにお店に行って。最近はカットだけなら、ヒョクチェんちで切ってもらってたから。お店に行くのは久しぶりだ。お仕事モードのヒョクチェは、やっぱりかっこよくて...何か刺激臭のするものをペタぺタと塗られて


『ちょっと熱くなるけど。できればガマンしろ』


ん...なんだろ。パーマでもないし...カラーかな?ほんとにぼわーっとアツくなったから、びっくりした


ヒョクチェの手は気持ちいーし。じっとしてなきゃいけないし...つぃうとうととしてしまって...


『はぃ。出来上がりぃ』


ヒョクチェの満足げな声に。はっとして。鏡を見ると


『な、な、な、な...』


何これ!?鏡の中の僕の頭は。まっきんっきんになっていた...


『かっこいーだろ』


ヒョクチェはご機嫌だ。お、お、お...おかしくない...?鼻の奥がつんとする


『おかしくなんてねーよ!めちゃめちゃ似合ってんじゃん!』


これ、新色なんだぜ。シルバーウルフってんだ。かっこいーほーがいーってゆってただろ。そーだけど...わんこのつぎはオオカミって...ヒョクチェは僕をペットにしたいんだろーか...オンマ、卒倒しなきゃいーけど...


お店のインスタ用に写真まで撮られて。ちょっと拗ねてよーと思ったのに...


『色が違うだけで、何か新鮮だな』


とかゆって。散々、愛された...


オンマも。びっくりしながらも褒めてくれて。俺の実家は田舎だから。あそこの家の息子が芸能人になったって、騒ぎになって。いつも以上に賑やかな秋夕になった



《Happy Chuseok》


※きのーの最終更新です