しらなかったけど。ウニョクさんはちょー人気の美容師さんで。予約を取るのが大変らしくて


そんなひとに偶然、髪の毛を切ってもらえるなんて...しかもあんなに素敵に...


『ドンへさん。雰囲気かわりましたね』


ウニョクさんにやってもらったよーにはできなかったけど。寝ぐせもなおして、整髪料でかっこつけてみたら。すごく好評で。びっくりするくらぃ


髪型ひとつでこんなにかわるんだな...自分の気持ちもそーだけど


また切ってもらいたいな。はやく髪の毛伸びないかな...


そのときに予約取れるのかな。早めにってゆわれても、どのくらい先に予約していーのかわかんないし


まわりのひとに聞いたら、カラーだけやりに行ったりもするらしぃ。カラーなんてしたことないけど。パーマは...まだ短いからムリか...


でもカラーだとあんまり構ってもらえないかな...薬剤ぬったりするのは、アシスタントさんとかに任せるのかもしれない。あんなにきれーな手をしてるんだし


それじゃぁ意味ないか...


え...


意味ないって何?


そんなの...ウニョクさんに触ってほしーみたいじゃん!


触って...


僕...自然と自分の胸元をつかんでいた。心臓がはねる 


あのとき...触れた指が...腕が...息が...まざまざと甦る


そーか...


僕、ウニョクさんに触ってほしーんだ...


あの目に...見つめられたいんだ...


あの笑顔に。また会いたい。あの声を。また聞きたい


こころの奥に...灯が点る


これって...


これって...


恋だ...





《つづく》




※五話でもおさまんない気が...(・・;)

※きのーの最終更新です