《ドンへの育った町を見てみたい》


ヒョクチェはよくゆってて。うん!きてきて!いーところだよ。KTXならあっとゆー間だし。速いのもいーけどさ。ふたりでゆっくり行くのもいーじゃん。そーだね!たまごたべて。お話しして。ねちゃってもいーし。タブレット見たり。うん。まだ着かねーのかよってさ。ふふ。おしりいたくなっちゃったよー!なんてね


そんなことをはなしてたのに...



《ごめん。俺、ドンへのことがすきなんだ》


びっくりしました。いちばん仲良しのともだちだったから


うれしかったけど...ちょっとかなしくて。かなしくて...こわくなりました


ともだちならずっと一緒にいられるけど...でも恋人になったら?わかれることもあるの?やだよ。ヒョクチェとはなれるなんてやだ


なんでそんなことゆーの?なんでごめんなの?


ヒョクチェはどーしたいの...?


もーともだちじゃいられないの...?



かんがえてもかんがえてもわからなくて。木浦に逃げかえりました。そーです。逃げたんです


やることもなくて。海をながめてぼーっとしていたら。陽にあたりすぎたのか、潮にあたりすぎたのか、くらくらしてきて。ぼやぼやしたあたまん中にヒョクチェの声がひびきました。ドンへ...ボクの名前をよんでいる。ふりむくと、もやがかった視界の先にヒョクチェが立っていて...


あー、そーか。ボク、幻みちゃうくらいヒョクチェのことがすきだったんだ。もーおそいよね。逃げてきちゃったし...ドンへ...ヒョクチェの幻がちかづいてきます。幻でもいーや。ヒョクチェがわらってる。目尻にシワをよせて。ボクのだいすきな。ヒョク...すき...だいすき...ボクもヒョクチェのことがすき...


気がついたらヒョクチェの腕の中にいました。幻じゃなかったんだ...ドンへ...ありがと...


その日、ヒョクチェとはじめてちゅーをしました。ちゅーとゆーか...ちゅって。おっきな音がして。びっくりして。はずかしくて。まっかになって



吾輩はドンへである


ヒョクチェはボクの恋人である



《つづく》


※きのーの最終更新です