ドンへ side
階段からおちてたおれこんだヒョクチェにかけよる。だきおこそーとして、もしあたまをうってたら...とおもってやめた。ヒョクチェ!何度呼んでも反応がない。息はしてるみたいだった。先生を呼びにいって。意識のなかったヒョクチェは救急車ではこばれた。俺は病院までついていった。ともだちだからと
ヒョクチェに何かあったら...俺は...
いろいろ検査して。あたまもうってないし、打撲以外にめだったケガはないから、すぐに目をさますとおもいますよ
それなのに...ヒョクチェは起きなかった...いつまでたっても...
手を握って。名前を呼んで。話しかけて。身体をさすって。毎日祈った。目をはなしたらとーくにいってしまいそーだったから
病院の先生も首をかしげていた。脳波にも問題ないし、覚醒しない理由がわからないと。もしかしたら心理的要因があるのかもしれません。だとしたら...やっぱり俺のせーだ。全力で拒否してるんだ。俺を...
わかったから。ヒョクチェ。俺のことは忘れたっていい。俺は何もいらない。俺の全部をあげる。だからお願い...目をさまして...
ヒョクチェが目をあけたとき、ほんとにうれしかった。目の前がぱぁっとあかるくなった気がした
でも...ヒョクチェは...俺のことはおろか、自分の名前さえもおぼえていなかった
やっぱり...やっぱり...俺のせぃ?
なんとか記憶をとりもどしてあげなきゃ。ヒョクチェをとりもどしてあげるんだ
でも...
《お前、なんなの?》
ヒョクチェにきかれたとき。ふっとおもってしまったんだ...《恋人》ってゆったら、ずっとそばにいられると...
ヒョクチェは俺がゆったことを信じてくれた。罪悪感もあったけど...よろこびが勝ってしまった。そのときは。ヒョクチェが俺の名前をよんでくれる。俺にわらいかけてくれる。となりにいられる。触れられる...
でも...だんだんこわくなった。いつかきっと...ヒョクチェはすべてをおもいだす。おもいださなきゃだめなんだ。そしたら...ヒョクチェは俺を...ゆるしてくれないだろう...あのときのよーに。ううん。それ以上に俺を拒絶する
わかっていても...
もーちょっと...もーちょっとって...
ヒョクチェ、ごめん...
《つづく》
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