『弟にさわるな!』
ジョンスヒョンにぐっと腕をひっぱられておもわずよろけた。ひ、ヒョン?
なんもしちゃいねぇよ...近づくなって言ったはずだ!肩をいからせてヒニムににらみつける
『まったく...弟おもいなこったな』
『あたりまえだ!ドンへは俺の弟だ!』
あのときは...ただ見送ってしまったけど...いまはちがう。ドンへは俺が守る!
あのとき?いまは?なんのこと?
『ひ、ヒョン...何が...』『お前は黙ってろ!』
やめろよ。ヒニムがさえぎろうとした手をはねのけて、俺を背中にかくすよーにして前にでる
『守るって言ったわりに、ずいぶん弟につめてぇじゃねぇか』
お前には関係なぃ。お前も大事にしてんだろーが...俺にとっても大事なんだ。わかるだろ。わかるもんか!だいたい、何の権限があってお前は...いいかけたヒョンを
『権限?』
ヒニムが眉をひそめる。言わせたいのか?
『言ってもいいのか?』
かわいい弟の前で。ヒニムの低い声に、ヒョンがぐっと言葉をつまらせる
『と、とにかく!二度と弟に関わるな!』
ひ、ヒョン!ま、まって!ヒニム!いいから来い!
ジョンスヒョンの腕をふりはらえなくて。ひきづられるままふりむくと、ヒニムはかなしげにほほえんでいて。俺に背をむけた
《つづく》