ヒョクチェ side
 
 
『お前もちょっとやってみれば?』
 
『え?』
 
ドンへとスタジオに来ていて。鏡の前でおどるのは久々だ
 
ヒマなときに漢江公園で練習してたんだけど、《めちゃめちゃダンスのうまい子とピンクあたまのめちゃめちゃかっこいー子がおどってる》ってちょっとしたさわぎになってしまぃ。気楽におどれなくなってしまったので、場所をスタジオにうつした。さむくなってきたってのもあるけど
 
『カバーだけじゃなくてさ。自由におどってみれば』
 
みてても身体うごくだろ
 
『…それは…ヒョクチェがおどってるからで…自分でなんて…ムリだよ…』
 
試しにやってみろよ。曲にあわせて身体をうごかせばいーんだ。形なんてこだわんなくていーからさ
 
うん…
 
カバーダンスでもドンへのはかなりなアレンジがきいていて。本人はそのつもりはないみたいだけど。カバーベースのオリジナルとゆーか。だからできるとおもったし…
気ままにおどるドンへをみてみたかった
 
ドンへがしらなそーな曲をえらぶ。しってるダンス曲だとカバーになっちゃうから。俺たち音楽の趣味もにてるから。しらない曲ってむずかしーんだけど
 
スマホの音量をあげて曲をながす。いつもと反対。ドンへが鏡の前。俺が壁側
 
しばらくたちつくしていたドンへがふっと俺をみて。おもいきったよーにステップをふみはじめる。肩をゆらして。腕をかかげて。かろやかにターンして。けっしてパターンはおーくないけど。びっくりするくらいうまいわけでもないけど。こいつにはなんとゆーか…人の目をひきつける何かがある。顔もそーだけど。それだけじゃなく
 
それに…俺はこいつがおどってるのがすきだ。うたってるのもすきだけど
 
ヒョクチェもおどろ
 
いつのまにか目の前にきてたドンへが手をのばす。たのしげに息をはずませながら。おぅ。その手をつかんでたちあがった
 
 
《つづく》
 
※キュヒョン、みあね…公園にはもーいません…
※本日のラインナップ