『⌘ パラレル 《シヘ》 続 Andante ❷ ⌘』『⌘ パラレル 《シヘ》 続 Andante ❶ ⌘』『⌘ パラレル中編 Andante ⑩ 完《シヘ》 ⌘』『⌘ パラレル中編 Andante ⑨ 《シヘ》…リンクameblo.jp

 

 

 

いつのまにか眠っていたらしい

スマホが鳴っていて目が覚めた

 

シウォンだ

 

メッセージの履歴が…

 

《カバン持ってきたから気づいたら連絡くれ》

 

そーだ

財布とスマホはポケットに入ってたけど、カバンをそのまま置いてきちゃったんだ

 

まだいろいろ整理がつかない…あいたくない…顔見たらひどいことゆっちゃいそーで…

 

管理人室にあずけててもらおぅ

そーメッセージをおくった

 

スマホを放って、ベッドにうつぶせんなってうだうだしていたらインターホンがなった。しかたなく起きだすと…

 

え…モニターにうつるのは…シウォン?

どーやって…

 

ドンへ…開けてくれないか…

 

いつもどーり平静に…

シウォンのことだから騒ぎたてはしないだろーけど…観念して深呼吸をしてからドアをあける

すき間からのぞけるくらいにしかあけなかったのに、急におーきくあいてシウォンがすべりこんでくる。カバンをげた箱の上におくと俺をだきしめた

シウォンの匂いにつつまれる

 

は、はなせ!

 

ごめん、ドンへ…謝ってすむことじゃないのはわかってる…でも、ごめん…

 

シウォンの腕にちからがはいる

このままじゃ…このままじゃだめだ…

はなせよっ!あばれるよーにシウォンの身体をふりはらった

 

ドンへ…

 

シウォンをにらみつける

 

あのひとと…

 

『あのひとともシタのかよ…』

 

シウォンが眉を下げる。このうえなく

 

『あのベッドで…シタのかよ…』

 

なんであんなこと…

 

なみだがこぼれる

 

ど…のばされた手をたたくよーにはらう

 

俺は…相手がオンナだろーがオトコだろーがかんけーなぃ!俺は…俺はすきなひととしかしなぃ!

 

シウォンが呆然と立ちつくす

 

俺やだ

 

そんなシウォンといるの…やだ

そんなとこ…やだ…

 

言葉となみだがあふれる

 

かえれよ…

 

シウォンはだまったままだ

 

『かえれよ!』

 

ドアをあけてシウォンの身体を押した。はいってきた勢いがうそみたいに、シウォンの身体はちからなく押しだされた。そのままドアを閉める

 

ドアによりかかってずるずるとすわりこむ
 

うぅぅっ…

 

シウォンの気持ちがわからなぃ

ほんとにあのひとをだかせたかったのか?そのあとで俺をだけるのか?

 

あの部屋で…

 

彼女もいたし経験があるのはわかってたけど…

俺とつきあってからもそーなのかな

俺じゃものたりないのかな

やっぱり俺じゃだめなのかな

俺たち、恋人なんだよな…

 

シウォンがすきで一緒にいたくて…

 

それだけじゃだめなのか…

 

シウォン

 

 

《❹につづく 次の更新は火曜です》