ヒョクチェ side
『ことしの誕生日はどーする?どっか行くか?』
今年の俺の誕生日のときは、ふたりで台湾に行った。母さんに《おいてきぼりなのね》と文句言われながら。ふたりともはじめての海外で。パスポートつくって
んー、なんでも...ほんとに興味なさそーにゆーから、ちょっと気になっていた
誕生日の前の日。やっぱりどっかうつろな感じで...早い時間から、こてんと寝てしまった。調子わるそーでも、ないんだけどな...
明日は一緒に買い物でも行って。気に入ったものがあったらプレゼントにして。ちょっといーものでも食って。ちょっといーものってゆっても。俺が海鮮苦手だから。結局、焼肉になっちゃうけど
丸くなって眠るドンへの頭にくちづけて。後ろから抱っこして。俺も目を閉じた
まだ朝でもないのに。なんとなく違和感があって。目を覚ますと、ドンへがいない
『ドンへ?』
見回すと。ドンへは窓辺によりかかって。空を見上げていた
『俺...』
ぽつんとつぶやく。俺、かーさんと同じ年になった...え...俺...
『これから...かーさんが知らない時間を、生きてくんだね...』
それか...最近のお前の不調は、それが原因か...すっかり冷えてしまった、その身体を抱きしめる。いつもよりさらにちーさく見えた、その身体を。そーだよ、ドンへ。オモニがすごせなかった分も。お前が生きるんだ
ドンへがくるっと向き合ったから、ぴったり抱きあう。俺の胸元に、ねむそーに顔をすりつけて
『ヒョク...俺といてくれてありがと...』
ドンへ...それは俺も同じだ...
オモニ...俺はあなたに会いたいです
ドンへを愛した、あなたに会いたいです
ドンへが焦がれた、あなたに会いたいです
いつか必ず...会いに行きます
ドンへも一緒に
《祭り、はじまりました》
※連投するのでコメ閉じますm(_ _)m