現代の韓国とドイツとイタリアの良心的兵役拒否
以下に二つのエホバの証人の出版物から、韓国のエホバの証人の良心的兵役の状況についてお知らせします。最初は、エホバの証人の年鑑2003年からの転載です。情報が古いので、韓国のエホバの証人の過去の状況を知ることができます。
韓国: 2001年12月の終わりに,良心的兵役拒否ゆえに服役している韓国のエホバの証人の数は1,640人に達しました。この数は年ごとに着実に増加しています。
兵役法の規定によれば,武器を持つことを拒む者は最高3年の刑に処されます。韓国は,宗教奉仕者や良心的兵役拒否者の兵役免除を認めていません。1950年代以来,韓国の合計7,000人を超える証人たちが兵役につくことを拒んで投獄されてきました。
2002年1月29日,先例のないことでしたが,ソウル地方裁判所の朴時煥<パク シーファン>首席判事は,李鏡洙<イ キョンス>の件を憲法裁判所に送りました。朴<パク>判事は,良心的兵役拒否者の権利が認められないために信教と良心の自由を侵害されたという,李<イ>兄弟の主張に関する意見を求めました。同裁判所に要求を提出し,朴<パク>判事は審理を一時中断し,李<イ>兄弟を保釈出所させました。審理は,問題条項の合憲性に関する判断を憲法裁判所が下した後に再開されることになっています。
次の記事は、目ざめよ!2006年6月号の世界展望からの転載です。
良心的兵役拒否
大韓民国の国家人権委員会は,良心的兵役拒否はだれも奪うことのできない権利である,と述べている。同委員会は,代替の一般市民的奉仕制度を設けることによってこの権利に配慮することを勧告した。
コリア・タイムズ紙によると,その勧告は,最近の憲法裁判所の判決と「対照的」であった。その判決は,良心的兵役拒否者のために何の取り決めも設けていない現行の軍法を支持するものだったのである。最高裁判所は,司法府ではなく立法府がこの権利を法的に確立すべきである,と述べた。
韓国では,毎年500人ないし700人の若いエホバの証人が,兵役を拒否して刑務所に入る。これまで幾年もの間にその理由で投獄されたエホバの証人の数は,およそ1万人に上る。
ドイツとイタリアの代替役務
以下の記事は、ヤフーブログのanr**i2hi*oさんの2006/9/3 の記事からの転載です。
◎「異国の友、殺したくない」=被爆地資料館で代替役務-独で兵役拒否19歳・長崎
(時事通信社 - 09月02日 15:10)
「フランスや日本、チリなど違う国籍の友人が大勢いる。
国家紛争が起きた時、友人と戦うなんて考えられない」-。
ドイツで成人男性に課せられる兵役を拒否した若者が9月から、
代替役務として長崎市内の平和資料館で勤務を始めた。
5月に高校を卒業したばかりのヤネク・パウル・ダンさん(19)。
来年7月まで受け付けや清掃など資料館の運営に携わる。
このニュースを読んでウチナーおじさん、思い出したことがあるので書く。
イタリアに住んでいた頃に親しくしてもらった一家の長男が「良心的兵役拒否」をした。
これはイタリアでは何も珍しいことではなく、
拒否した方は兵役期間の間代替で他の公益任務につくことができる。
彼の場合は消防団に勤めていた。他に救急車の運転手などがあるようだった。
日本もこれからの時代は雲行きが怪しくなりつつある。
愛国心教育、憲法改正、アメリカの傭兵として日本の軍隊が
戦争で前線に出兵できる制度が着々と築き上げられているこの頃である。
もし徴兵制になったら、これからの若い人はこういう制度があることを知っておくのもいいだろう。