目撃証人となったり記録を調べたり
聖書のかなりの部分は,歴史,つまり個人や家族,部族,民族が経験した事柄を物語っています。聖書記述者たちはどのようにしてその情報を得たのでしょうか。
時には彼らは自分が記録した出来事を目撃していたこともありました。
しかし多くの場合,すでに存在していた歴史的記録を調べたり,直接あるいは間接に情報を提供できる人たちの話を聞くことをして,情報を集めました。
ですから記述者は,広範囲にわたる,勤勉で注意深い調査を要求されました。
例えば、祭司であり熟練した写字生であったエズラは,歴代誌第一第二を編さんするのに20余りの記録資料を用いました。
聖書はすべての情報が奇跡的に与えられたのではありませんから、筆記者に表現や語句の選択の自由がある程度、与えられていました。そのため、聖書を書き記すには思考力が求められました。また、正確さや正直さも求められました。(伝道の書12:9,10)
人間の始まりやそれ以前の出来事,目に見えない天で交わされた会話やその他に関する歴史的資料は,神が記述者に啓示されたものか,または最初に他の者に啓示されていたものです。
もし記述者以外の者に知らされたものであれば,それは聖書の記録の一部となる時まで,口から口に,あるいは文書の形で伝えられていたものでした。