「 invert インヴァート 城塚翡翠倒叙集 」


相沢沙呼



倒叙ミステリ というんでしたっけ?


古畑任三郎タイプ。


読者は最初から犯人、何なら犯行現場を提示されている。


それなのに、読み進めて行くと「 あ〜、やられた! そう来たか 」… となる。



途中、主人公の言葉として



「 ( ミステリを読む ) たいていの人たちは、ぼんやりと犯人がわかればいいと思っているんです。なんとなく犯人の予測がつけられれば、先が読めただの言って満足してしまう。誰もが納得できる論理なんてまるきり無視です。 …… だから、犯人が最初からわかっていたりすると、とたんに興味を失って、考えることをやめてしまう 」


というのがあるのだけれど、これは作者自身が そう思って、読者に挑戦し続けているんだろうな と思いました。


まあ、私は ぼんやり の口ですけれどね(笑)。



invert は他動詞 … を逆さにする、ひっくり返す、… を裏返しにする

〈位置、順序、関係を〉反対にする

〈性質、効果などを〉逆転させる

inverted detective story で 倒叙推理小説 だそうです。


裏表紙に ちゃんと書いてありました(笑)。


そもそも、表紙が 壮大なネタバレなんですよね〜。