朝、空腹だと
食べることは、清らかだ。
影として、彼女は
Septemberから
空想で
引っ越しした、と
思っていて
(わたしは
影、という別の人に
なっている)
影、そのひとは
❶テレビを持っていない
❷朝は、僅かな体操をする
❸中世の楽器リュートが好き
ということがわかった。
○
前にも書いたように
彼女は
思想犯として
追われているので
(そのひとが
在る社会では
ある方向へと
自由にモノを想い、
自由に発信したり
自由に違を唱えたり、が
禁じられている。
善意の密告社会が
形成されている)
だから、
馴染みの店や
深く胸のうちを話す
友人を作ることは無い。
貧しいので
質素で古いいでたちで
白髪もときどき
染める時期を逸し、
てっぺんだけが
シロジロとして
働いている場所で
年下の上司から
それはあんまりにも
身だしなみがなっていない
と、注意をされる。
労働をして
ちいさなアパートに帰ると
簡単な食事を作り
白いテーブルクロスを敷いて
独り、食事をする。
外食はしない。
蝋燭を灯して
食べることもある。
暮らしの唯一の
贅沢は、花を買うことで
一輪二輪と、疲れた日には
買って帰る。
乾かした枝花などが
部屋の天井からも、
下がっている。
コーヒーゼリー を
影は、好きみたいだ。
彼女は、コーヒーゼリーを
崖、と、呼んでいる。
昔、とても好きになった人が
ショウシャという名で
彼と昏い喫茶店でよく
食べたことを思い出すからだ。
(夢日記100pieceの
piece50からの空想)
piece50
スパイだと思っていたひとが
ショウシャという名まえで
ブーツのなかに
片目が潰れた仔猫を
飼っていた、と知り、恋に落ちた。
影は、
ショウシャの
仔猫をあやす手を
思い出すと、
sentimentalが
波のように押し寄せてきて
崖から、堕ちるような、
気持ちになり
会いに行きたくなる。
彼はもう、
死んでしまったのに。
🕯影は詩を書くらしい。
○
影のことを
思いながら
暮らすのは、
安らぎをわたしに
もたらす。
影は
フランスの哲学者
シモーヌ・ヴェイユの本を
大切に持っていると感じる。
わたしも
手元に置きたい。
○
朝、起きて
コーヒーを飲みながら
すこしだけ本を読み
働きに行って
日暮れに帰ってくる。
そのくりかえしのなかで
シモーヌの思索、