書いていると
姿が見えてくる。
男にしては
丈も幅も小柄な
テオの
すこし猫背のうしろすがた。
ペン先を
インクに浸す
体格にしては
大きな、手。
ちぢれ毛とも
評される
巻き毛は
女の子みたいだ、と
幼い頃
よく、からかわれていた。
特徴ある
グリーンと茶のオッドアイ。
●
見えてくると
ハナシも
深くなる。
●
しごと以外には
どこにも出かけず
書いている日々。
つまり
ひきこもりの楽しき6月
です。
と書きつつも
脳内では
まいにち
空想の町
はちゃめちゃへ
出かけているので
自分では
ひきこもりどころか
旅の気分です。
作家の沢木耕太郎氏が
ものを書く人生とは
別に
お豆腐屋さんみたいに
きっちり
四角四面の
かたちある
(誰からも
見える)
美しい
モノを作る
ことに憧れる
と
むかし
随筆かなにかで
書いていらっしゃった
記憶がある。
オーツキケンヂくんが
頭の中にある世界は
文字で、ヒトリ
現せばいいや
と
音楽という
共同作業の他に
小説を
書く、という表現を
獲得した後に
思い
どこか
落ちついた
と
そんな風に
ラジオで
喋っていたのを
聞いた記憶が、ある。
僭越ながら
どちらも、しみる。
うつくしきお豆腐と
ヒトリの、寂しい王国。
寂、には
しづか、という成分が多い。
淋しい、とは、ちと、違う。
お豆腐の町を歩いて着ける
王国の、寂し。
舌はカプチーノで
やけどして候。
わけのわからぬ短歌で候
●
さて
雨のどようび。
また、寂し、の王国へ。
みなさまも良いいちにちを。
しお