こん、こんばんは!
春は愁いの
弾むこころの
リバーシブルなseasonだ。
ひと月に一度のネイル。
甘皮のケアまで
ゆっくりしてもらって
好きな色に
爪を塗ってもらう
贅沢な時間。
それからヒトリで
お昼ごはんを食べる。
これも、贅沢な。
帰りの電車、
隣の席で
おばさまがた3人が
ハナシをしている。
熟年離婚について。
でも
ジブンたちの
ハナシじゃ、ない。
誰かの、だれかの
友達の、ハナシ。
わたしは、
地球から離れて
土星の輪っかに
ぶら下がったキブンで
ぷらぷら、ぷらりと
聞くこともなく
聴いていた。
かわって
ハナシは
誰かの、だれかの
マンションが
思いがけず
高く売れた、に、なり
それから、断捨離のハナシへ。
誰かを自宅へ招けば
自然、片付く、と。
結論が出て
『あんた、 庭で
バーベキューパーティー
開きなさい、よ』
『いやあ、面倒だわ』
『そんなこと
言ってるから
片付かないのよ』
わたしは、そこで
ぽん、と、電車を降りた。
春の昼のうららかな日差し。
しばらく
シラガさん、とか
きつね男爵、とか
きのこ族のおんなは
ヒト型の容姿を持っていて
ヒトの男と交わると
死んでしまう、
とか
恋ごころ消しゴムとか
抽斗通り商店街とか
そんな世界にばかりいたから
なんか、
ビービー、と
ブザーが鳴っているみたいに
新鮮だった。
働いていないから
どんどん、
お金がなくなっていって
びっくりする。
わたし、いままで
なかなか、稼いでいたんじゃ
ないかー、と
あの、くたくたに
くたびれながらも
全力投球していた
デイサービスのパートを
ほこらしく、思う。
いまは、
ときどき
メタモルフォーゼ実験室
やらせていただきながら
わたしの
メインストリートである
はちゃめちゃ編集部の作業を
ここが
企業だったら
ブラックの烙印を
労基事務所から
押されるほど、
毎日、張り切って
しこーさくごしながら
諦めるという選択の
スイッチを完全オフにして
ねばねば、粘りつつも
楽天家なキブンで
やっている。
あのね
うぬぼれじゃなくて、ね
良いモノを作っている
ていう、自負みたいなものが
いま、わたしのなかに
小さな灯りみたいに
ともり始めていてね
それは、
世界を平和にする
とか、
おーきなモノじゃないけど
お母さんといても
お父さんといても
家族でごはん食べていても
どこか、
初めから
赦されていない
良い子 です、と嘘をついて
家に住まわせてもらっているような
見張っていないと
ずるいことをする、と
思われているような
こころもとなさ
を、感じていた
かつての、わたしが
この本を見つけてくれたら
ひととき、
普段、縮めている
こころのひだを
たぷたぷと
息を吐くように
広げてくれるような、気がする
そんな、良きもの、なの。
まだ、製本や
パソコンの技術は
ぎこちなくて
ときどき
恥ずかしいのだけれど
ひとり、悶々とする。
ぼろぼろに朽ちていた
ちいさな教会を、
いま、ひとつずつ
石を積み上げ
木材を磨き
建てている最中だから
と、ジブンに
言って
踏ん張ろうね
と、伝えている。
だめだ、だめだ
あなたはプロフェッショナルには
絶対なれない
あのひとは、あなた じゃないから
なれたけれど
あなたは、あなた だから
なれないのよ
そういう能力、粘り、努力が
あなたには、最初から
カラ、なの。
あなたは
なんにも為すことができないで
やりたいやりたい
と、思うばかりで
一生を終えるの
という
なにかをやりたい、
と強く思うとき
かならず、ささやいてくる声に
足を地につけて
お腹の下のところに
力を入れて
あなたはそうやって
わたしがわたしであることを
ずっと、奪ってきた
でも
もう、奪わせない
と、まっすぐ、言う。
これは、内側の闘い。
ようやく、わたしは
これが言えて
ジブンを愛したい
と、思った。
わたしは
わたしを
信じる!
と、宣言したら
わたし、が、
いちばん、喜んで、いたよ!
池Instagramより
50才半ばの
オットー氏が
毎日、くたくたになりながら
働いて、夜11時過ぎに帰ってきて
昼間
作業ばかりやっていて
家はぐちゃぐちゃなのに
貯金は崩しまくりなのに
ちっとも怒らず
『あせっちゃだめだ
きみには可能性がある』
と、言ってくれるとき
わたしはこのひとが
お父さんなんじゃないかなあ
と、思い
『根を詰め過ぎたらだめだよ
もう、ねなさい』
と、布団を敷いてくれるとき
このひとが
お母さんなんじゃないか
と、思う。
冷えとりして
わたしがわがままになってから
オットー氏は、
森の、神さまみたいに
おおらかさんに、なった。
まえは、褒めてくれることも
あんまりなかったのになあ。
さて、いまから
トイレとお風呂を掃除して
週に日曜日
いちにちきりしか
休みのない
オットー氏を
迎えたい、と
思いマス。
ごはんは好物の
いんげんの肉巻きを
作ったから
喜んでくれると、おもうー。
あしたも、いちにち
精一杯、生きようー!
はちゃめちゃ暮らし
空想家sio