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これ、今朝の朝ごはん。大根とカニかまの酢の物と
黒豆煮とシチュー。ぜんぶ、のこりもの。


あー、秋。

小さい秋、いっぱい。


まんまる柿の実が
お尻のほうから色づいて、

彼岸花が 野の
花火みたいに咲いて

インスタントカメラで
シャッターを切るみたいに
早く日暮れが、来る。



きょうは、いちにち
オハナシを書こう。

とぷんと、潜る
紅茶いろの

その、過去も未来も
今そのものの一緒くたの

渦のなか。



あたし、

小説の学校で
この一年習った

きちんと
プロットが
あってこその書き出し

とか


オハナシ内で
起こるさまざなことや
会話、描写は
すべて、ハナシのスジを
追っ掛けていなくちゃならん

(まるで証明問題みたい)


とか


欲望を喚起せよ


とか


いったん、
捨てることにした。



確かに
良きノウハウだけど

小説とはほとんどが
技術である、

というのも納得だけど


やっぱり、あたしは
あたしでいこう、

と思う。



なりたいものは

長靴を履いた猫か
古い葡萄の木、という

愚かなsioで

明るくいこう、と思う。



あー、

尾崎翠が
第七官界彷徨を
書いたときみたいな

(翠が書いていた場所の
畳は、すり減って
凹んでいた、という)

そんな渦に

sioも入っていきたい。



つまり、
Haruki Murakami言うところの

井戸へと入りたい。



ジブンの渦
ジブンの井戸

(誰かの渦ではない
誰かがすでに掘った井戸ではない)

そこへ

世界中のひとが
疑っても

ジブンだけは

素直に
潜り込めるか。



息を深く吸って
とぷんと

次の呼吸のことを考えずに

沈めるか。






yes.sir ドッペル将軍
我、沈んで、沈んで
いきましょうとも。








ただ今
洗濯機が回っている
小さな古い部屋で独り
sioでした。