$ちっちゃいさっちゃんのブログ
メアリー・ツカモト著 エリザベス・ピンカートン著 宇久真雄〔ほか〕訳

第二次世界大戦中、先祖が日本人であるというだけの理由で、完全な合衆国憲法違反行為により(正当な手続によらずに)、強制収容所へ送られた、ツカモト,メアリーによる日系人強制収容の出来事やその補償要求運動などをつづった本です。

メアリーさんの両親は那覇市出身だそうです。
沖縄に引っ越してくる以前は、年に数回くらいしか第二時世界大戦について思い起こす事がありませんでしたが、

ここ沖縄では、常に基地の問題、戦争跡地と隣り合わせなので、歴史について触れる機会が増えました。



夫はアメリカ人、
私は日本人、

過去に戦争をした事のある国の国籍を持つ両親から生まれることとなるベービーが成長したとき、様々な疑問や興味を持つ事でしょう。その時のためにも、親として最低限の歴史は学んでおきたい思っています。




教科書で歴史を学んで知ってはいたものの、私は戦後に生まれ、平穏な田舎で育ったので、大人になるまで国籍による差別を感じた事は一度もありませんでした。


大人になり、ヨーロッパや北アメリカへ旅行する機会があり、初めて、日本人に対する差別があるという事実を体験しました。

私がパリへ旅行をした時、ある有名ブランドのショップへお友達に付き合って行った時の事です。

そこで、アジア人である私たちに失礼な態度をした店員がいました。
私はその印象が強く残り、その時、ここのブランドは、どんなに品物が良かろうと、一生、持たないと決めたものです。

実際に、態度や言葉で示され、たった一人からの言動であっても残念ながらそのブランド、そしてその国のイメージまでもが悪くなってしまったのです。


その時、私は既に大人でしたし、そういう見方の人もいるなっと今となっては受け止められますが、

何もわからない子どもが、もし、
肌の色や目の色、見た目が自分たちと違うということでからかわれた時、どう感じるのでしょうか。


最近増えて来たとはいえ、
日本にはまだまだ外国人が少ないので、

子どもは、見た目が自分たちと違うと純粋に驚いてしまいます。

差別までいかなくても、
おそらく、私たちのベービーもいつかは、経験するでしょう。

違いを、個性としてみられるよう、生まれて来るベービーには、教えたいと思っています。
さらに、二カ国の文化を身近にいる家族を通して知る事が出来ることは、幸せであり、特権であると思ってもらいたいものです。


国際結婚で生まれてくる私たちのベービーには、将来、アメリカと日本のどちらかの国籍を選ぶことが出来ます。
将来、どちらに拠点を置くかによって決まるのでしょうが、どちらの国も好きで選ぶのが難しいと思ってもらいたいものです。



上記の本を読み、過去に日系人故に、辛い経験を強いられた方がいること、そして、彼らの苦悩や努力を決して忘れてはいけないと感じました。

生まれて来るベービーには、この本のタイトルのように、国を動かす程の人にならなくていいので、苦々しい気持ちからさわやかさへ、悲しい気持ちから喜びへ、人の心を良い方向へと導かせる心の優しい女性になってもらいたいと思います。





アメリカを動かした日系女性

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