私はお掃除が大嫌いである。

もちろん、スッキリして気分爽快になれるけれど

これほどキリのないものもない。

今、掃除機をかけるこの瞬間にも

埃は空気の中を自由に舞い漂い、

綺麗にしたばかりの表面に遠慮会釈もなく舞い降りる。

だとしたら、今、お掃除をする意味は何なんだろう?

もう少し後でも何の変化もないんじゃない?

と、怠け心が言い訳を始めるのだ。

 

これがインテリアデコレーションとなれば、

変えた瞬間から 新しい雰囲気になって

気分も そこで過ごす時間も変わるから、

思い立ったときがタイミング、と考えられる。

お掃除って 他の楽しい作業に比べると創造的じゃないじゃない?

それよりも

「そうだ、もう使わなくなったあのネックレス、

 あの絵皿のフックに掛けて、絵皿の下に下げてみたらどうかな?」

なんて思いつきの方が 私には10倍楽しく感じられるのだ。

 

とは言え、汚れているのも嫌いだから

やはりお掃除はやらなきゃならない、いや、やりたい作業ではある。

だから あの手この手でハードルを下げる。

自然に、毎朝 顔を洗うみたいに

あら、気づいたら 廊下をお掃除しちゃってたわ

みたいになるのが理想だ。

(難しいけど・・・)

 

我が家には お掃除の難所がいくつかあるが、

ひとつが廊下に沿って置かれた収納の上だった。

カウンター下用の奥行きの浅い収納の上に

思い出の写真や物を いくつかのコーナーに分けて飾ってあった。

そのごちゃごちゃした品々のせいで

棚の上をサーッと拭くことができない。

ひとつひとつ物をどかして、

それぞれの物自体も拭きながら棚をちょこちょこと拭く。

これが私には面倒くさくてたまらなかった。

その結果、結構埃が溜まってから

どっこいしょと重い腰を上げていた。

 

ついにこの夏、やっと廊下の棚上と向き合った。

Beforeの全体写真が無いのが残念なのだが、以前はこういう状態。

 

 

現在はこんな状態。

 

 

小さな写真立てに入っていた写真を全部大きな額縁に移し、

以前から掛けてあった家族写真と並べて壁に掛けた。

ひとつだけ上手く壁に掛けられなかったので、

棚の上に立てかけてあるが、これひとつだけならさほど邪魔にならない。

こちらは反対側から見たアングル。

 

 

一か所額のかかっていないところがあるが、

ちょうどいい額縁が見つからなかったので空けてある。

この写真では分かりにくいが、

額縁のデザインや大きさはバランスを考えて配置したので、

イメージにピッタリ合うデザインが見つかるまで待つことにした。

家は そこに住む人間と共に変化していくものだから

余白があるとワクワクする。

 

こうして我が家の廊下は

クイックルワイパーで楽にお掃除できる楽チン空間になった。

この棚の上には もう物を置かないルールだ。

ただひとつ、翌朝絶対に忘れてはいけない郵便物がある時だけ

置いてもいいことにしている。

置いてはいけない所にあると、目立つから絶対忘れなくなった。

 

持って出た郵便物を そのまま持って帰ってきちゃったりするけど

それはまた 別の話。