曽祖母は
とても頭が良くて
顔は美人とは程遠く

小柄で
声の大きな人だった

料理が上手で
食べ方は乱雑だった

裕福な家に生まれて
京都の女学校を出たのに
品が良いわけではなかった

地域から
『メガネおばあちゃん』
という呼び名で親しまれていて

フレームに収まりきらない
牛乳瓶の底みたいな厚さの
メガネをかけていた事に由来する

私が20歳になるまで
生きていたので
沢山のことを
覚えているけど


彼女はとても
コミュニケーション能力に
長けていた


私が生まれた時
63歳だった
若いひーおばーちゃん

誰にでも挨拶して
誰とでも知り合いだった
世話焼きで世間話の好きな曽祖母


忘れられない
教えが
数多くあるけど

道であった
誰にでも挨拶した方が良い
挨拶したら
いい人も
不審な人もわかるから

と言ってたことは
忘れられない



私はそんな曽祖母の
アイデンティティーを
受け取ってか
誰にでも挨拶する



祖父母宅の前に
絶対挨拶しない
この上なく
愛想の悪いおじさんが住んでるけど
私は
いつも変わらず
超笑顔で挨拶する


だって
私はこの挨拶で
何度も幸運を呼び寄せてるから

それに挨拶が例え
返ってこなくても
言ったこっちが気持ちいいから
それでオッケー照れ


今日もまた
挨拶でラッキーが起きたピンクハート

大好きなパン屋さんを
出てすぐ


前を歩いてる
年配の女性にご挨拶した

こんにちはーラブ

って言いながら
スタスタ歩いて追い越したら

『もしもし?』
と呼び止められた

その方は
私が持っている袋に入ったパンを見て

あのね、
このパン屋さんは
マイバッグ持ってくると良いよ?

そしたらスタンプオマケで一個
くれるのよ?

と教えてくださった


え?
マジで?




私も
それなりに長く通ってる
自他共に認める常連だけど
知らなかった


えーラブ
ありがとうございます!
今度マイバッグ持っていきますね?
お名前教えてください!
私はジーナです!


その人は
仮)スコットさんと
名乗ってくださって

私が去り際に
『スコットさんバイバーイ』
と言いながら
手を振ると

バイバーイ!
とピースサインを振ってくれたおねがい


なんて素敵な日なんだピンクハート

もしかしてマイバッグの件は
ご近所さんしか知らない
秘密のことかも知れないピンクハートおねがい

ラッキーピンクハート



引き続き挨拶を続けていきたい


とか言わなくても
癖だから
やっちゃう笑