自身の勉強も兼ねて、扱った症例を残しています。
個人情報は個人を特定できないように、一部変更しています。

50代女性、慢性的に頭痛と背中の凝りに悩まされているとのことです。

デスク仕事なので、どうしても首肩が凝りやすいようです。

 

触診してみると、凝っている場所は頭の横側から耳、顎にかけての部分のようでした。

いわゆる緊張性頭痛というタイプで、自律神経に影響する片頭痛や、目の奥が痛む群発性頭痛といったやっかいなタイプではなさそうでした。

顔は色白で、舌は白く横は歯に押し当てられてギザギザの跡がついていました。

胃は丈夫そうでなさそうです。

 

中医学で見ると、緊張で滞った肝の陽気が頭に溜まって降りてこない状態のようでした。

こういう場合は、ハリで気を下方に誘導すれば簡単に治ります。

鍼を当てると緊張が緩んできて、頭の重だるさがとれて、目も明るくなったとのことでした。

ついでに背中の張りも、とっていきました。

 

セルフケアとしては、漢方薬は緊張をとって精神を安定させる香蘇散が良さそうでした。
香蘇散は上の方に溜まった気を流す薬で、頭痛、軽い風邪などに使える便利な薬です。
自宅でのお灸として、足親指の間にある太衝や、足の外側の骨の所にある光明というツボが効きそうでした。
これらは体の側面にある気の流れを整えるツボで、交感神経の緊張を緩めて気持ちを静めてくれます。
 
ハリがお役に立てて良かったです。