指揮者が演奏者をどのくらいコントロールするかという度合いは、意外と簡単な手順で変えられる

ここでは、私が教わった3つのテクニックを記しておこう

 

まずは、手首の角度

基本の角度は、指揮者の筋肉から親指の付け根までが一直線に乗り、上を向く状態

腕の角度をそのままに、手首から回して少し手のひらを上にすると、明るく開放的になる

逆に手の甲を上に向けると、穏やかで内省的になる

 

次に、指の開き具合

基本の開き具合は、力をこめず自然に閉じた形だが、

親指の角度をそのままに、指を開くと、やわらかくのびのびした演奏になる

逆に指を閉じると、緊張感のある慎重な演奏になる

 

最後に、重心の位置

左右にずらすことは禁忌だが、前後に動かす分には問題ない

基本の位置は、上から身体が吊られた時に重心が置かれる、足の中央あたりだが、

少し前に重心を移動させると、積極的・抑制的になる(指揮の支配力が増す)

少し後ろに移動させると、開放的・放任的になる(のびのび自由にやってくれという感じ)

やりすぎると指揮台から落ちるので注意!

重心の位置

 

あまり手首を閉じすぎたり、指を閉じすぎたり、前のめりすぎたりすると演奏者の呼吸が詰まりやすくなり、力みができてしまう

逆のことをしすぎると、息漏れや腹圧不足を招きやすい

つまり、微弱な変化にとどめたり、「ここぞ!」というときだけ使ったりすることが大事だ

 

これに限らず、演奏者は無意識のうちに指揮者の影響を受けている

責任をもって、演奏者に応じて指揮を改良し続けなければならない