下鴨神社。その境内にある糺の森(ただすのもり)は、樹齢6百年を超える樹木も自生する縄文時代から生き続ける森林。
下鴨本通りから境内に入ると、深い緑の中、スっとすいこまれるようなひんやりした空気と、またたくまに静けさに包まれる不思議。
緑のトンネルを進んでいくと、ようやく樹木以外のものが視界に入る。
休憩処さるや。
森の中に佇むこの休憩所の名物申餅は、京都三大祭りのひとつ葵祭で神前にご御供されることで有名です。昨年、本殿での儀式への招待状をいただく機会があり喜んで出かけたのですが、その時にお土産にいただいひとつがこの申餅でした。
ありがたくいただいたところ、予想をはるかに超える美味しさで、ひと口でファンになりました。
そんなさるやさんで、この季節はかき氷がいただけます。
「氷室の氷」と呼ばれるその氷は、その昔、冬の新鮮な雪を夏まで保存した自然の冷蔵庫「氷室」に由来するもの。
黒蜜白玉練乳がけ
イチゴ練乳がけ
抹茶小豆
私の場合、かき氷には練乳ははずせません。
また、「イチゴ」の字面からあの舌まで赤く染まりそうな昭和のシロップを想像してしまいそうですが、私はちゃんと知ってるのです。
生の苺を使ったソースであること。
ということで、イチゴ練乳がけ。
よかった…思った通りの美味しさ。
練乳がたっぷり全体にかかっているし、
家で作ったジャムのような苺の風味を感じるシロップ、
そして、氷は
ほんとにきれいな雪をすくってとってあったかのようにフワフワ。
すぐ先には美しい社殿の姿。
森のなかでいただく氷室のかき氷…、天然の涼を感じる最高の暑気払いです。