中小企業論、第6回、中小企業と金融 講師:久保田 典男氏
・企業の資金調達の方法には、間接金融、直接金融のパターンに分かれる。
中小企業は金融機関からの借入等の間接金融に依存する傾向にあるが、銀行の貸出態度を主因として大企業と比較すると融資状況は厳しくなる。
特に金融危機(バブル崩壊直後、1998年ごろ)などには中小企業に対する融資は停滞している。
『中小企業白書』、日銀短観のDI推移の表からも資金繰りの苦労が顕著に表れている。
・中小企業の資金調達が大企業に比べ困難なのは、大企業とは異なる調達手法を要するから。
金融機関は融資において情報の重要性は高い。返済能力や適正な資金利用を計るために、企業についてのリサーチを行う。大企業であるということは、
・ある程度の社会的義務などが保障されているため、活動が把握しやすい。
・「規模の経済」が全体の情報収集のコストを軽減する。
等の利点があり、中小企業は相対的にもリサーチにコストがかかってしまう。貸し手はこれを厭う。
・課題となる金融機関の消極的な貸し出しを打開するため、政策金融は中小企業に対して積極的な貸し出しを行ったり、また民間金融での借り入れに際して債務を保証する。これらは民間の貸し手が中小企業に貸し出しやすくする目的で、また地方銀行などを中心として「リレーションシップバンキング」を浸透させるために重要な政策である。