俺のルーツはこれだ!#18
ドラムのGUCCIだよ!
あれからは恐怖体験もなく、マンションにも他の
入居者が入ってきて賑やかになってきた。
自分が通う学部の奴らもたくさん居て
不気味さはなくなってきた。
エレベーターのお札も誰がともなく
貼りなおされ、
快適な一人暮らしを満喫し始めてた。
そして入学式を終え、いよいよ大学に
通い始めるわけであるが、以前も書いたとおり、
アホな俺は、もともと勉強しない
ことこの上ないやつである。
もう、心は遊び散らかすことにロックオンし、
バンドをやることしか頭にない常態なのだが、
元々大都市の高校生がこの地方都市の大学
に来るのは実はいささか抵抗があった。
田舎は大好きな方だが、音楽やるなら
東京か大阪だろうと思ってたからである。
今思えば、失礼な話だが、
こんな大学の軽音楽部なんてたいしたことない
だろうと思ってたわけである。
その頃には必死で練習して、
高校時代の友人たちにはそれなりの評価を
受けていたガキな俺は、少し上から目線で
様子を伺うことにした。
入学式の後、新入生にとっての最大の恐怖、
体育会系クラブ勧誘をすらりとかわし、
軽音楽部はどこかと探してみるが、
そのときはごちゃごちゃしてて
見つけられなかった。
うちの大学には、10月の学園祭のほかに、
5月にも小学園祭のようなものがあった。
そこに軽音楽部がライブをやると聞きつけた俺は、フフン、とりあえず見てやるか
みたいな気分で会場に行ってみた。
そこでいきなり、えらく上手いバンドに
遭遇する。 当時ハマッてた、HM、
ハードロックバリバリのサウンド!
こんな骨のある先輩がいるのか!
とその足で軽音に入りたいとの意向を
伝え、次のミーティングに出席した。
そこで例のバンドのメンバーに会うわけだが
なんと、2人は確かに一つ上の先輩だが、
後の二人は新入生とのこと!
つまり、同級生だったのである。
入学から1ヶ月もしないうちに
もうバンドに加入し、本番をこなしてた
ことになる。 早速入部を決めた
ガキな俺は、その日のうちに他の
部員たちに誘われバンドに入る
ことになった。
BOØWYのコピーバンドだったが、
思ったよりあっさりバンドが決まり、
HMではなかったが、その当時人気
絶頂のBOØWYの曲ならやりがいも
あるだろうと、わくわくしたものである。
出番は、一月後の定期演奏会。
次回はそのあたりから書くこととしよう。