皐月のような連日のぽかぽか陽気も本日までとのことですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。今回からの連載は、とある年のまだ長袖が必要な季節に1泊2日で遂行した弾丸ドライブの様子をお伝えいたします(いつも弾丸なのでは?)。内容が余りにも盛り沢山で、思い出し始めると情報が脳からどんどん零れていきそうなので、早速始めますね。
ぽかぽか陽気に包まれた13時前の東京駅をひかり号で発ち、旅の始まりに設定した浜松駅を目指します。何故浜松なのか?それは後程ご説明いたしますので、まずは晴天の下で佇む富士山をご覧ください。
↑この日の富士山は眩い光の中で霞んでいました。これが最も障害物のない写真です。
↑高速移動しながらの富士山撮影って難しいので、新富士駅通過時に動画も撮りました。無数の柱の角度から、新幹線の速度を算出できますね。
『かぐや様は告らせたい』や『からかい上手の高木さん』を読んでいると、あっという間に浜松駅に到着。近所にお買い物ですか?という感じの鞄一つにジャケットを羽織っただけの格好なので、身動きも撮影も軽快です。
↑浜松駅での下車は初めて。お隣は前回の『豊川稲荷篇』であんまきを食べた豊川駅、もう片方は前々回の『御前埼灯台篇』で経由した掛川駅です。そう考えると、東海道新幹線はこの浜松駅を以て全駅下車したことになります。やったね♪
↑いかにも音楽の街らしく、新幹線を下りると改札内にピアノが置いてありました。彼が何者なのかはわからないものの、発車のブザーが鳴る直前で弾き終わるタイミングの妙が好ましく感じられました。
浜松駅前には広大な地下空間と通路が広がり、全て屋根の形状。地上から1階分下がった回廊を、空を仰ぎながらのんびり歩けます。雰囲気の良さに加え音楽の催し物も多いので住みやすそうな街だなと思いつつ、最初の目的地である『浜松市楽器博物館』へと向かいました。
↑駅から徒歩10分くらいで到着です。それにしても良い天気。
↑こんな所にピアノの鍵盤とペダルが。洒落ています。
館内には和洋や時代を問わず多種多様な楽器が展示されていました。その一部を載せますね。
↑いきなりの特殊品ですが、向かい合って連弾できるピアノです。上から見ると分かりやすいですね。
↑弦楽器コーナーです。
↑ごちゃぁとした感じの金管コーナーです。
↑最上段はアイーダトランペット。こんなに長かったとは。
↑ホルンのくるるんとした感じは、芸術品のようです。
↑パイプオルガンもズラリ。
↑チェンバロが意外と小さい。横の模型で音を出せます。弦を弾く感触は貴重な体験。
↑ベートーヴェン大先生の像がありました。
↑ピアノも沢山展示してあります。
↑家庭用に小型化したスクエアピアノです。大正琴みたい。
↑浜松まつりではラッパ及びラッパ隊が活躍。市民の皆さんは信号ラッパに親しみを覚える文化らしいです。そう言えば、昔ラッパ音楽について某研究会で発表した人がいましたね。
↑浜松まつりは凧祭りとも呼ばれます。こちらは井伊直虎の記念凧。
↑これも楽器。『タムタム』というヴァヌアツの割れ目太鼓です。見上げるくらい背の高い代物です。
↑国語の教科書に載っていた『スーホの白い馬』でお馴染みの『馬頭琴』です。
↑東南アジア色豊かでお祭りっぽい雰囲気です。
↑ミャンマーの『サイン・ワイン』という楽器。博物館の入り口で、キラキラした豪華さを放っていました。
この他にも和楽器や電子楽器の展示があり、なかなか興味深い博物館でした。音声ガイドを頼めばひとつひとつの音が聞けたのかもしれませんが、その後の旅程の都合上、駆け足で回りました。
さて、時は15時を過ぎ、次なる目的である『鰻』へ。駅前の『うなぎ 八百徳』へ行こうと考えていましたが、楽器博物館の近くに本店があると発覚しそちらへ向かいました。
↑物の数分で到着です。
↑パリッとした関西風の白焼きです。出汁醤油でいただきます。これから運転するのでお酒を飲めないのが辛い。
↑浜松名物の鰻茶漬けです。ひつまぶしとの違いはお茶の種類。あちらは緑茶、こちらは昆布出汁。
↑お腹いっぱいのボリュームです。
先日食べた三島の鰻料理とはこれまた異なるな、これはこれで美味しいけれど、やはりお茶で味が薄まるよりも鰻重の方が好きだなと認識した次第です。ちなみに、店内のテレビでは日曜午後の定番として関東圏以外ではお馴染みの大人気政治番組『そこまで言って委員会』が放送されており、大学時に西側地域で毎週欠かさず見ていたことを思い出しました。たかじん氏や三宅先生が懐かしいです。
さて、時は16時。腹ごしらえを終え、図らずも讀賣テレビによって齎された郷愁を引きずりつつ、いよいよスタートの地へと向かいます。
↑浜松駅新幹線口にあるレンタカー屋へ到着です。
では、ここで今回の旅のコンセプトを。
ミッションは『24時間以内に浜松から東京へミニバンを回送』すること。ただし、ルートは自由であり、支払金額は保険も併せて数千円(破格の条件)。浜松は旅の候補地として常々脳内にあった為、出発当日の早朝にこの情報を掴んだ私は直ぐ様24時間分の旅程とベストな開始時刻を構想し、お店の開店と同時に電話。予約を完了させ、昼下がりに浜松入りしたというわけです。この『片道GO!』はレンタカー屋にとっても都合の良いシステムなので、要で急なある種のお仕事ですね。
そんなこんなで、以上が旅の序章(約4時間分)です。次回更新分より、浜松から翌日16時の東京に至るまでの24時間分の記録を書いて参りますので、リトマス博士が果たしてどのようなルートを辿るのか、引き続き令和のにゃんにゃんわんメモリーズをお楽しみください。それにしても、快適な車を最適なタイミングで宛行って下さったチャンスの神様には頭が上がりません。いつもありがとうございます。
折角なので久々にED曲を。アイーダトランペットが使用されるヴェルディ作曲の『アイーダ』より『凱旋行進曲』です。
ファラオ時代のエジプトをテーマとして1871年に初演された当該オペラの第2幕第2場にて演奏されるこの曲は、最早単体でもお馴染み。3:16から奏でられるこの長いトランペットは、ヴェルディが「エジプト風」を求めて特注しました。ちなみに、ヴェルディの没後にツタンカーメンの墓から発掘された管楽器はこんなに長くなかったそうです。
それでは、また。久々の長時間運転から大分時間が経ったものの、当時を思い出しながら書いていると右肩の痛みがまだ取れない気のする今日この頃です。