3月も半ばを過ぎましたが、今年初めての投稿になります。
ある日、患者さんに不意に聞かれたことがありました。
「先生は今までに大きな病気をしたことはないのですか?」と。
私は真正直に、
「ないですね。健康でいないと、この仕事はうまくやれないので。」
というニュアンスのことを言ってしまい、少したってから後悔の念が
わき上がってきました。
その患者さんは多くの病気を経験して症状をかかえ、当院に通うことで
元気になったと、感謝のお言葉をたくさん頂いた方でした。
施術家の中には大けがや大病を経験し、健康の大切さ、ありがたみを
知ってこの道を志したという人がたいへん多いです。
その意味では、私は専門家として経験不足であり、本当の意味での
「患者さん目線」がまだ足りていないのかもしれません。
かといってわざと体をこわそうとは思いませんが(微笑)
ただ健康といっても、100%の健康体という人は存在しません。
誰でも体のどこかに、ごくわずかでも炎症、感染、拘縮、機能低下などがあり、
筋出力や関節可動域の微細な違いを動きの癖としてもっています。
それは人それぞれの個性でもあり、日々、季節ごとの時間経過によっても
変化しています。
私は患者さんにするのと同じように、自身の体に検査法を使ってわずかな
異常反応を検出し、自己治療をしています。
風邪をひきそうになったり、体調を崩した時は薬を使わず、鍼を打ちます。
そして打った直後の身体の変化を意識的に感じ取ります。
それは練習や研究、健康維持ということもありますが、人様の体に鍼を打つ
鍼灸師として、自身の行う施術に対して責任と信頼を持ちたいためでもあります。