ロギワンという、映画を見て、

なんとなく思ったこと。

 

日本人がこの映画をみた感覚と、韓国にルーツを持つものが見た感覚とでは違うのかな?と思いました。

そんなところから、「韓国」に対しての現実とイメージもかなり違うのではないかな?と思ったので、書いてみます。

 

 

脱北者と聞くと、日本人は全く関係ない北朝鮮国民で、韓国人に対する隣の国の人とか、kpopの国の人、とかそんな感覚とはかけはなれたものかと思います。北朝鮮popが好き♥️、とかあまり聞きません。

 

でも、私にとっては、イデオロギーが違う国に住んだとしても、民族ルーツは同じ人。

朝鮮民族(韓民族)、コリアンは、世界各地にいて、中国や日本、ロシア、中央アジアには、歴史的事情で、またアメリカ、日本、カナダ、オーストラリア、ヨーロッパなどには自らの意思(または養子など)で、移住し、その国に根付いています。

だから脱北者の問題や政治の問題にも敏感ですし、中国の朝鮮自治区や海外のコリアをルーツに持つ人に興味は深いです。

 

しかし、ルーツは韓国にあるとはいえ、私のように日韓ハーフで、日本で主に暮らし、日本の教育を受けてきて、日本の企業で働くと、家庭に帰ったときの違和感(食事の違いや母との会話が韓国語)や、韓国という国や韓国人に対してのイライラがあって、でもそれを否定してしまうと、母や祖父母たちを否定するように感じ、なんだかよく分からなくなってしまう。

 

弟は分かってます。

だけど、彼は家族がどうこうではなくて、ルーツはどうであれ自分は日本国籍を持つ日本人であり、それ以外の何者でもない。という考え。韓国は他国、韓国人は他国人。

私とは少し違います。

 

その辺の私の気持ちが分かると言ってくれたのは、アメリカに移民した韓国人の友達です。

 

彼は国籍は既にアメリカですが、コリアンという民族に誇りをもっています。

 

だから、コテコテの韓国行動をされると凄く嫌なんです。

 

私がうわぁと思った一例は、

ハワイのホテルのロビーで韓国人の年配の方々が花札をして、韓国から持参したであろうソジュを飲みながら大騒ぎしていたとき。

パブリックスペースで恥ずかしい。

同じ民族だと思いたくない。

 

他にも、今たくさんの韓国人が日本にやってきてますが、自分達の自国で融通が利くと思っていることを無理強いしようとして、それを見た日本人がすごく嫌な気持ちになっていること。

他にもいちいち疑ってかかっても、そこまで人をだますようなことを日本人や日本企業がやらないのに。

 

海外は、ウリナラ常識が通用するわけではない。

だけどそれを平気でやること。

 

一緒に観光したり、関わって仕事をすると仲介をすることが多くなるが、非常に面倒。

そしてどうしてこうなのと最後は腹が立ってきます。

 

母にその話をしたら、お年寄りで国外にあまり出たことがない人達だから仕方ないでしょう。って答えでした。

いやいや年寄りだけじゃないんだよ。年齢関係ないから。

 

普通の海外の人(日本人を含めて)は、韓国人がそうだってことを知らないから、

そこに直面するとやっぱり印象が悪いし、友だちのようにアメリカで教育を受け、私のように日本で教育を受けてきた人間には、そういうのが理解できないわけで、

「マジで恥ずかしいから勘弁して。」と、なります。

 

すごく言葉では表すのが難しいのですが、

自分のアイデンティティを分かってくれる人が少なすぎるからこそ悩むこともあります。

前にもブログに書きましたがパクジェボムの発言が問題になったことがありますが、私はあの時の彼の気持ちがよくわかります。言葉が完璧でなければ、韓国人だと認めない、それどころか人としてバカにされる、個々の個性を認めない、そんなところが大嫌いだし、憎くもあります。

 

韓国に住んだことがある日本の方なら、気持ちを分かってもらえるかも知れないです。

 

そして日本の中での話。

特に、現在、北朝鮮に住むコリアンとは、事実上関わることはないので、除外したとして、

1、大韓民国国籍を持ち、韓国で生まれ育ち、進学や就職、結婚などの理由で日本に住んでいる方々、

2、日本で生まれ育ち、日本に住む、「朝鮮半島にルーツを持つ」方々(いわゆる在日韓国人・朝鮮人)

3、私のような、ルーツのある方々。

 

思想や教育方針、生き方は、生きてきた時代や生い立ちによりさまざまで、

全くを持って一括りには出来ず、対立すらあり、これは日本人には理解は難しいです。

よほどの読書家で文献を読んで研究するとか。色々な立場の人に会って話を聞くとか、でないと理解は出来ないし、それでも時代は流れているので、これだという決定打はないと思います。

 

在日韓国人・朝鮮人の方の中には、ルーツを公にしていない方もいらっしゃるし、朝鮮総連や民団の活動をしている方もいる、

私も、母や、祖父母・親戚からの話だったり、子供の頃からの渡韓や、大阪というルーツを同じとする人が多いなかで、育って判断してきたものだから、大勢のなかの一つの考え方にしか過ぎません。

もし私と同じく日本で大学まで教育を受けて、日本で就職をしたのち、海外で仕事をして、韓国ともかかわって仕事をしてきたとんしても、私と全く同じ考え方の人がいると思えません。

 

これは私ではなく一般的な話ですが、

母のように1の韓国で生まれ育った人と、2の在日韓国人・朝鮮人の方とは、全く別。

1の方たちは韓国人としてのプライドがあり、隠すことなく生きているし、もちろんそうする必要すらありません。

日本人でよく分かっていない方は、全部同じみたいなことを言う人もいるけれど、それはあまりに無知。

そしてそれは本当に難しい問題もあるから、できれば関わらないのが無難です。

その人たちと仲良くしないとかではなくて、韓国人だからこう、みたいのは、やめてほしいってことです。

普通に人として付き合いをすればいい。

日本人の中で、あの人は東京の人だから、大阪の人だから、沖縄の人だからって、同じ地域だから全部同じとはならないですよね。

私自身も全てを知っているわけではありません。100人いれば100通りですから。

 

大学院留学のために1980年代に日本にやってきた母にとって、韓国人というだけで無知からくる嫌がらせにあっていたことも何度もありますし、私自身も小学校の時にいじめを受けたこともありますが、

例えばそれはマスコミがはやし立てていた某宗教のことだったり、いじめについては別の部分で羨ましいことがあるから何か特別な部分を見つけて囃し立てるというくだらないもので、誤解が解ければ何の問題もなく、

母はPTAの役員もやっていたし、私もくだらない小学生のそういうものから離れてその後嫌な思いをしたことはありません。

私も母も、普通にどこであっても会話は韓国語ですし、日本語の話せない夫とはもちろん、母の韓国アジュンマ軍団の集まりなんて、韓国語で居酒屋で大騒ぎですが、

外国人が珍しい半世紀前でもあるまいし、

今や東京や大阪なんて外国人の方が外に出たら多いし、だれも周りがどんな顔をして、どんな言葉を話しているなんて気にもしません。

母は、韓国国籍の「Kim」であり、「キンさん」ではないです。韓国人だから韓国語を話して当たり前で、言葉はその民族の文化です。私は日本国籍だけど、母の血を引いており、文化を引き継いでいきたいから韓国語を話すし、異質ではないと思ってます。

 

ただ、最近は、音楽やドラマで韓国に良い印象を持つ方が増える一方で、言葉もあまり出来ない、そもそも韓国と縁もゆかりもない、誰を知っているわけでもないのに、「韓国の男は」「韓国は」と、偏ったことを書かれると、韓国にルーツを持ち、そこにアイデンティティを感じているものとしては非常に不愉快です。

テレビでも結構やるんですよ。韓国ではこうです!みたいなの。

 

かいつまんで接する分には、問題もないし、隣の芝生は青く見えます。

 

そして、知らない日本人の方が、それを信じて、韓国人と関わって、悲しい思いをすることになったら、嫌だなと思います。

特に、恋愛&結婚となると、日本とはかなり事情が違いますから、好きだけではどうにもならなくて。

 

うちの夫は、韓国生まれ韓国育ち、日本語もまだまだまともに話せない韓国人ですが、

日本人と上手に付き合って、仕事もしているし、友だちも出来ています。

夫のことを韓国人!と意識して付き合っている人はいないと思います。

今日も、誘われて釣りに行きました。

生きていく中で、家族だけではなく、友だちは絶対必要だから、夫のことを理解して仲良くしてくれている人には感謝です。

でも、夫もすごく一生懸命やってます。

周りに恵まれて本当に良かったです。