遥かタクマラカン砂漠から偏西風に乗り
今や経済大国となった中国から様々な汚染物質を身に纏い
遥々日本にやってきた黄砂が空を黄色く染める季節・・・
それは、春
そう、今です。
3月～5月、まさにスギ花粉と時期を同じくしてやってくる黄砂。
それ自体がアレルギーを起こすだけでなく、
花粉症やその他のアレルギーを悪化させてしまうこともある厄介者なのです。
近年、アレルギー患者が増えているのは黄砂も一因だと言われています。
黄砂の主成分は、二酸化ケイ素。
それに中国産の大気汚染物質・硫酸イオン・硝酸イオン、重金属
そして無数の微生物（菌やカビなど）が吸着されたものです。
スギ花粉の1/５以下の大きさしかない黄砂は、吸入によって直接刺激で肺の上皮を傷付けます。
また、くっついている菌や重金属はアレルギーの元になり、
化学物質は炎症反応を起こします。
また、アレルギー反応を悪化させる作用も確認されており
花粉症、アトピー性皮膚炎を始め、様々なアレルギー疾患の悪化の手助けをします。
花粉症患者では、スギ花粉単独に比べて黄砂が一緒になることで
アレルギーを起こす好酸球が著しく増加し、
ヒスタミンやロイコトリエンといったアレルギー物質が増加する
ということが分かっています。
黄砂は残念ながら、いわゆる血液でのアレルギー検査で診断ができません。
環境省の黄砂情報サイトで飛散量のチェックを⇒こちら
そして、その飛散量と自分の症状に相関があれば、黄砂によるアレルギー反応を疑って下さい
対策は・・・
１）マスク
黄砂はとても小さいので花粉症用マスクでは簡単に通ってしまいます。
ウイルス用の目の細かいマスクをお勧めします。
２）春は絶対、部屋干し
スギ花粉も黄砂も大量に舞う春。
どんなにぽかぽか陽気でも、洗濯物やお布団は必ず部屋干しや乾燥器を。
近年は、春以外の季節でも黄砂が飛んでくることもありますから、情報には注意して。
やっと訪れる美しい春
でも、目に見えない汚染物質に取り巻かれているかと思うと悲しくなりますね
この時代に生まれたのですから自衛するしかありませんね
近所の公園に咲いた小さな春を、せめてもの癒しにどうぞ
