もう少しで 私の誕生日が やってくるけど

 ただ ローソクバースデーは増える

 右へ左へ のしかかるモノのバランス天秤座の中で 心は揺れる台風



 争いは嫌いだが 心の中ではいつも

 誰かに ピストルを向けたりしてる



 人を突き落としても 上がりたい表彰台ぴかぴか(新しい)

 何かが欲しくて  何かを目指して


 誰もが現代に 道しるべ位置情報を 探してる



 生きるとは 何なんだろうか?

 戦う走る人ことか? 戦いを避ける人影ことか


 正しさとは 何なんだろうか?

 間違わぬことか? 見失わぬ事でしょうか


 優しさクローバーとは 何なんだろうか?

 許せることか? 許さぬことでしょうか


 愛するハートとは 何なんだろうか?

 思いやるだけか? 疑う心をも隠す事でしょうか



 雨にも雨負けて 風にも負ける雪けれど…


           いつか 私も…  道 しるすペン



 生きるとは 何なんだろうか?

 戦うことか? 守りつづけることか?


 これから先 歩む一歩が

 死にゆく一歩でなく 生きゆく一歩であれ


 これから先 唄うるんるん言葉が

 はずかしながらも 人の心を打つようにと


           それが私の 道しるべ 
    
                   みちしるべ~



                       ~イキガミ~



 「幼虫の間をのぞくと、
 ミツバチの一生はただ休みなく働き続ける。

 ガラスの巣箱でその様子を観察したものは
  あまりの残酷さと悲しみで、 顔を背けた。」


                 ~ミツバチのささやき~



 幻想的で美しい、静かなスペイン映画。
 空想と内戦後の現実を行き来する少女の世界。
 全編に渡って描かれる、「生と死」。

 子供の頃、わけのわからぬまま母親に連れられて
 六本木の映画館で観たその映画は、
 厳かな神聖さを称えて記憶の中に佇んでいた。

 もう一度観たい!と強く思いながら、
 レンタルで借りることが叶わず、
 長い長い時間が流れ…

 先日BSプレミアムでようやくその想いが叶った。

 
 稀有な作品だ。

 暗めの映像、重めのテーマ、
 それなのに
 ただ漂っているだけで安らかな気分になれる…

 その静かな美しさは、
 細部に渡るそのシンプルな美しさは、
                     癒してくれる。

 そして、思う。
 
 私達が持ちうる、
 自分を守り大切な人を守る最大の宝物は、
 感性の鋭さ、そして繊細さなのではないかと。


 
 アナとイザベル、2人の可憐な少女が登場する。


 冒頭の一説は、
 少女たちの父親(知識こそあるが感情表現に乏しい偏屈な学者)が
 自分の飼ってるミツバチと娘たちを比較しては
 彼女たちの将来を嘆くシーン。


 不謹慎ながら、今回はなぜか笑ってしまった。


 少し前に見た、「マザー・テレサ」という映画を思い出し、
 彼女たちの軌跡が、
 あまりにもこのミツバチの記述にそっくりだったので…


 笑い事ではない。

 人生とは、えてしてこうも齷齪と過酷なものだ。


 でもね…
 テレサはとても穏やかで優しい笑みを浮かべ、
 アナのまっすぐな強い眼差しは時を経ても揺るがない。


   だから 今日も生きていく

            地に足を踏みしめて

 ご飯おにぎり党だが… 突然パンパンが食べたくなる。

 ご近所に何軒か個人経営の小さなパン屋さんはあるが、
 調理パンや甘い菓子パンが主力商品。

 もっと素朴でパンそのものを噛み締めて味わえるようなパンのお店、
 メゾンカイザーとか、ビゴの店とか、
 ああゆうのが近所にあったらいいな~、と思っていた。

 先日、整体の先生のところへ行く途中、
 手作りの小さな旗位置情報のようなものがはためいているのを発見した。


  「おいしい天然酵母パン、はじめました」


 ええっ、ほんとに? 嬉しい… だけど、ほんとにこんな処に?

 人通りの多くない細い坂道の上の方で、周りにはなんと竹薮が…
 しかも微妙に薄暗い。

右斜め上道案内の矢印によれば、マンションだかアパートだか、
 小さな集合住宅の一角のようだが、
 どうも商売向きというよりも宗教団体の隠れ家かアジトといった趣で…

 興味深々ながら、1人で行く勇気がなくておあずけになっていた。


 待ちに待った旦那様の休日、早速パン屋さんの話をきりだしてみた。

 「なんかね、ウメ先生ん家(整体)のそばに
     パン屋さんがあるみたいなんだけど、行ってみない?」


 「…えっ~、今、モバゲの対戦中で忙しいんだよ~
        小銭がま口財布あげるからひとりで行っておいでよ~」

 「でも、でも、
      なんか坂の上の竹薮の近くなんだよ、迷うかも~」


 「そうか。じゃあ、行くか!」
              
  (…面倒臭がりだが、やっぱりいい人だ。
   「そんな妙な処へ行くな、馬鹿者!」父なら絶対にそう言う。)


 るんるん、いざやいざ!新しいパン屋さんへ向けて出発!

学生の頃は2人して「徒歩旅行愛好会」走る人というサークルに属していてよく歩いたが、
最近移動はほとんど車車(RV)で、ご近所のお散歩は新鮮だった。
郵便局郵便局とか、歯医者さんとか病院、買い出しとか、
目的がしっかり決まってないとご近所をぶらぶら歩かなくなっていた。



 「こんな寂しいところにパン屋なんてあるか? どこよ?」

 「ほら、あそこに旗が…」

訝しがる主人の背中を押すようにして細い坂を上ると、

可愛らしい手看板も見えてきた。

パンランチ、700円。 五穀米和ランチレストラン、900円。

運良くちょうど2人連れの女性客がお店に入ろうとしている所だった。

後に続く。


そこは小さなマンションの一室で、

スリッパを履いて中へ上がるタイプのお店。
薄暗い店内の入り口付近には健康食品やお茶のディスプレイがあり、
奥が喫茶コーナーになっていた。

 「どうぞ、どうぞ。」

上品な初老の婦人がにこやかに迎えてくれた。


「天然酵母パンの旗を見て来ました。」と言うと、
「じゃあ、試食していきませんか?」と誘われ、テーブル席に着く。


凝った造りの天然木の食卓で、じつに洒落ている。


もっと日当りと風通しが良かったら、
軽井沢か清里あたりのこじゃれた喫茶店にもひけをとらないだろうに…

(残念な事に、節電の為か店内が薄暗くて素敵な椅子やテーブルがよく見えないのだ!もっと光電球を…)



看板商品の健康茶湯のみまで振舞われ、

まずはノアレザンという胡桃とレーズンのパンの試食。


試食といっても、デパートのカケラみたいな試食とは大違いで、

丸々1個のパンを主人と半分こという贅沢さだ。
しかも皮がパリパリで中はしっとり、

胡桃の香ばしさとレーズンの酸味と甘さがマッチして絶妙のハーモニー。


お、おいしい~!!


「フォッカッチャのサンドイッチも自信作なんですよ~」

次なる試食が運ばれてきた。


えっ…ほんとにいいのかな…


これじゃあ試食じゃなくてパンランチじゃないの??
美味しいけれどさすがに心配になってきた。

ものには限度というものがある…



女性客の2人連れが、五穀米和ランチというのを注文した。

そこでにわかに空気が変わった。

急に厨房が忙しくなったのだ。


もう1人若い青年の従業員らしき人がいたが、

なにせぼ~っとしていて気が利かない。


上品で優しかった婦人がイラつきはじめ、

若い青年を叱りとばす声が聞こえてきた。


「ちょっと、マモルさん!何してんのよっ!もっと、頭使って!
 ほら、動いてよ!」


言われれば言われる程、青年の動作はちぐはぐになっていく。…逆効果。

  青年のつのる焦燥感… 婦人の苛立ち…

  こちらまでいたたまれなくなってきて、
               途中からパンの味がしなくなった…



試食のお礼を言い、

ノアレザンとベーグルを一袋ずつ買ってそそくさと店を出た。

 「厳しかったね~」


 動じない主人は笑っていたが、私は心苦しさの余りへとへとだった。




我が家に帰り着き、
さんさんと陽の注ぐダイニングでノアレザンを食べた。

焼き立てではなく、
レンジでチンしてオーブントースターで温めたものだったけれど、
10倍美味しく感じられた。




 食とは、
 満足感のある食事とは… 

 お味よければ全てよし! …ではないところが難しい。