なんだかどっと疲れてしまって
眠ろうと横になって目を瞑るのに眠れなくて。
身体が鉛のように重いです。
夕方は彼が来てくれる
ご飯、作る元気があるかなぁ
こんにちは。Reです。
すごく眠いし、でも眠れないし、身体がだるいからお風呂に入りたいけど宅配便が来るし。
使ってしまいたい野菜があるから夕飯を決めてあるのに作る気持ちになれないし。作ったら大怪我しそうだし。
心と身体がうまく噛み合わなくて、変な感じです。
家族が今朝亡くなりました。
五月で15歳になるはずだった実家の愛犬。
少し前から体調が悪くて、ご飯が食べれず急激に痩せてしまった。
久しぶりでもなかったのに、身体を抱き上げた時に背骨から肋骨からその感触に驚いたのが少し前。
ちょっとでも美味しいご飯を食べさせたくて、調べて頼んだウェットフードは今日の午前中に届くはずでした。
朝、子供の送り迎えの依頼のラインが母からあって、連絡を取っているうちに愛犬が危篤であることが分かった。
でも、母は教習所に、父は息子を送りに出ていて愛犬は家に1人。
帰る頃には間に合わないかもしれない
と言う父の言葉を聞いて慌てて実家へ向かった。
どうして
どうして1人家に残して皆んな出かけたの
出掛けるのならせめて
愛犬の側に居てやれないか打診して欲しかった
たった1人で逝かせるなんて
捕まってもいい、そのくらいの気持ちで車を走らせた。
実家の玄関のドアノブに触れた時、身体がぞくりとした。
愛犬はすでに冷たくなりかけていて、力なく開いた口と濡れた瞳をそっと伏せてやった。
間に合わなかった。最期、1人で逝かせてごめん。家族が大好きで抱っこも大好きだったのに
寂しかったね、、、
声に出したら涙が溢れて止まらなくなった。
彼女を1時間は抱き上げていた。口と瞳を閉じさせ、つるんとした頭を撫でて、鼻筋にキスを。
いつもするみたいに何度も何度もそうして彼女のそばにいた。
しめった鼻先を私の顎にぐいと押し当てて催促する、彼女の甘えたおねだりだけがいつまでも返ってこなかった。
床に敷いた彼女の寝床にその身体を下ろして、柔らかな耳の毛を少し切らせてもらった。
ティッシュにくるんでポケットにしまい、また彼女の頭を撫でて、
最期に寂しくさせてごめんね
家族でいてくれてありがとう
愛しているよ
そう声を掛けて頭までしっかり布団で覆い、実家を後にした。
すぐに自分たちも戻ると言っていた両親は、私が実家について1時間しても帰ってこなかった。
もう帰る頃だろうと踏んで、ほんの少し1人にすることを愛犬に謝ってから私は帰ることを選んだ。
今は顔を見たくない。酷い言葉を投げかけてしまうかもしれないと思った。
母が愛犬を大切に介護しているのは知っていた。具合が悪くなってからは気分転換と様子を見るために出かける先にも一緒に連れて行っていたのも知っていた。
夜中に起きてトイレをさせたり、水を飲ませたり、吐き戻したものを片付けたりして最近寝不足なのも知っていた。
誰も悪くない。それも知っている。
これは、価値観の相違だから。
私は愛犬を1人で逝かせた自分のことも、一番様子がわかったはずの両親のことも許すことができません。
今日が最期になるとわかっていて、動かさない方がいいと判断して置いて出たことも、私の価値観とは対極にある。
私には、14年家族だった子の最期を看取るより大切な用事は数える程も浮かばないです。
私を生き苦しくさせる
両親家族との価値観の相違
沢山の花で飾られ、これから旅立つのだろう彼女の写真が送られてきました。
本当に多くの花に囲まれてとても可愛く写っていました。
でも、その瞳と口を1時間掛けて閉じたのは私だ。
まだ温かさのわずかに残る身体を抱いて。
華やかで可愛く飾られた写真に、綺麗になったねとだけ返した。
この後すぐに葬儀場へ連れて行くと言うので
息子は塾でしょう。最後に会わなくていいの
私の声に少しの非難と、明らかに力がないことが伝わったと思う。
今朝出かける前に会っているし。置いていたら傷んでしまうから
、、、、そう、、、、
諦めて力なく電話を切った。
切ったのは。
切ったのは。電話だけではないかもしれない。
そう思いながら、もう考えることをやめた。
先ほど、午前中は愛犬のところへ慌てて出かけたため不在だった自宅へ、彼女のために選んだウェットフードが届いた。
冷蔵と書かれたその箱を、私は今も開けられずにいます。
途方もない、そう感じる夕方
それでは、また。Reより。