海外に比べて日本人は、特に自己主張が苦手な人と言われています。
これは何か頼みごとやお誘いを受けたときに、断ることも苦手な人が多いことも含みます。
ひょっとしたらあなたも、仕事の上司や異性のお誘いを断れないこともあるかもしれません。
「ねぇ、来週ちょっと飲みにいかない?」
「週末に映画に付き合ってくれないか?」
「今度二人でドライブへいこうよ」
こうした、あなたにとって 「ちょっと困ったお誘い」 があるはずです。
そんなときは、どう断っていいのかわからないもの。
むげに断るのも悪いし、だからといって気をもたせるのも悪いし…。
今回はこんなときでも、相手をいたわりながらも、上手に断ることのできる方法を紹介しましょう。
あなたは 「イエス・バット話法」 というものを知っていますか?
それなりに有名なテクニックですので、何気なく使っていたり、聞いたことがあるかもしれません。
カンタンにいえば、無理な注文などを言われたら、「承諾してから、反論する」 方法のことです。
たとえば、先ほどの例であなたがちょっと苦手な異性などから誘われたとしましょう。
「ねぇ、来週ちょっと飲みにいかない?」
こんなときあなたはどう答えますか?
「来週はちょっと忙しいので…」
ついこんな風に答えてしまいませんか?
でも、これでは少しカドが立ってしまいます。
ですので、イエス・バット話法を使って
「はい、いいですね♪」 と嬉しそうに受けてみてください。でもその後に、
「…でも、残念なんですけど、当分仕事のほうも片付かないので…」
と断るのです。
すると相手の方も仕方ないなといった感じで、後味が悪くなったりもしないのです。
ほら、あなたも何気ない会話の中で応用したりしていませんか?
これがイエス・バット話法なんです。
でも、ここで注意しておかなければならないことがあります。
それは、最初のイエスは完全な了解ではない、ということ。
先ほどの例のように 「いいですね♪」 と肯定的な受け答えをすることで、意思を見せてはいますが、決してOKとは言っていません。
もしこれが、「いいですね♪ぜひ行きましょう」 と言ってしまうと本当のイエスになってしまいます。
これでは後でバットを告げることが、相手にはより大きなショックとなってしまいます。
ほら、あなただって誘いにOKを出されたあとに断られるとショックを受けるでしょう?
わかりやすい言葉で言えば、「ドタキャン」 なんです。
相手も、それだったら 「最初から言えよ!」 となって、怒りがこみ上げるはずです。
これ、男性なら1度は経験したことがあるはずです…。
ドタキャンといえば、思い出します…。
これは僕の友達の話。
好きな子と一緒にカラオケに行く約束をしていて、約束の時間が過ぎても来なくてドタキャン。
結局友達は僕らを呼び出し、その友達を慰めるボウリング大会になっていました。
ボウリング中も寂しそうな友達の顔が今でも忘れられません。
しかも、ボウリングに彼が呼び出した仲間は全員恋人がいない人ばかり…。
そのとき、いろいろな意味で類は友を呼ぶという言葉を思い出しました。
つまり、言葉を明確にすれば、「はい、行きましょう」 という完全なイエスではなく「いいですね♪」 のようにプラスの気持ちを示したほうが、より有効なのです。
拒絶でもなく、承諾でもない。
まずは単純に楽しそう、行きたいという希望や感想を述べるだけにしておくのです。
そして、「でも…」 と逆接で断るのです。
では、「さらに相手が食い下がってきた場合」 はどうすればいいのでしょうか?
「いいですね♪でも来週は仕事があってダメなんです…」
「そう…じゃあ、再来週ならどうかな?」
こういう風に言ってくる人がいないとも限りません。
こんなときは、こういいましょう。
「そうですね、じゃあ少し待っていただけますか?ちょっと予定を調節してみます」
その場で返事をすることはありません。少し時間を置いて再びこういうのです。
「調整をしてみたのですが、無理でした…ごめんなさい」
これも見事にイエス・バット話法になっていますね。
大事なのは、常に優しく包み込んで返してあげること。
断られた側も、自分のために努力してくれた相手をそれ以上責めたりはできません。
断る側も決してイヤな気分にはならないものです。
よく 「ハッキリ断られたほうが、後腐れがなくていいよ」 という言葉を耳にします。
でも、それは本当のことでしょうか?
すべての人がそんな風に思えるわけがありません。
誰しも人間はそんなに強いわけではありません。
最初から自分のことを否定されてばかりでは、そのまま立ち直れなくなってしまいます。
ほら、考えてみてください。
誘いや申し出を断られたときに気分を悪くするのはなぜでしょうか?
これはそれらを通して、「自分自身が否定された」 と感じてしまうからなんです。
それは、「一緒に飲みにいけなかったこと」 や「一緒に遊びにいけなかったこと」 よりもよっぽどつらいこと。
自分もできるならその申し出を聞いてあげたい…
でも、無理になってしまった。
たとえ本心ではなくても、自分自身も同じ否定を味わっていることを伝えるだけで相手の劣等感も和らいでいくはず。
もしあなたが過去に断られたことがあって、そのつらさを知っているなら…。
いま、目の前の相手に伝えてあげてください。
そのときのあなたが、たとえ嘘でも言ってほしかった言葉を。