大型連休というわけで、俺はとある国にやってきた。
中世からの街並みが守られている。人々もわが国と違って、のんびりした様子に見える。
困ったことは、英語が通じないってこと。
基本的に言葉が全く通じない。
いざとなれば、身振り手振りでなんとかなるという安直な考えで、
特別な準備もしていない。

今回の旅の目玉は王城の観光だ。
そこに行くために、タクシーを拾って乗りこんだ。
俺は運転手に地図を差し出し、王城を指差した。
運転手はなにやら、俺に言いたげだ。
運賃のことか?それとも、休憩中だから後にしてくれっって言ってるのか?
とにかく、車を出そうとせずに、不明な言葉でまくし立てている。
俺は何度も地図上の城をグルグルと指差した。
すると、運転手は急に笑顔になって車を出した。

タクシーの中で、俺はどこか違うところに行ったらどうしようか、と少し不安になったが、
車は速度を上げていく。