お久しぶりですあやめですo(^o^)o
…見てる人いるのかな(ノ_・。)

えっと、まさかの紹介忘れがあったので、ここであせるガーン
あたしが初めて書いた小説ですラブラブ!
…パソコンがこわれて、全部消えたので書き直します(´・ω・`)





・紅綴り(くれないつづり)・
和風のファンタジー(?)物語。
国ごとに守護神をもつ世界。
あまり大国ではない白百合国(しらゆりのくに)にある組織、夜月(やづき)は五つの班からなる武力組織。それは他国からの依頼も受ける有名な組織。
夜月のナンバー2、紅班は白百合の国の隣国、葉桜の国からの依頼でお姫様を守ろうとしたがー

「彩」
翌日の朝、晃は隣の部屋から聞こえるメロディーで目を覚ました。
最近彩が目覚ましにかけている流行曲。たしか若い女性が歌っている、悲恋の歌だっただろうか。
「彩?もう起」
ばん、とドアが弾けるように開く。
ついでに、今まさにノックをしようとしていた晃の右手は、ドアと嫌な音で挨拶をした。
「晃!おはよ!!!」
「・・・・・ああ、おはよう」
いつもより一時間ほど早い起床、満開の笑顔は謎だが問いかける前に彩はリビングへと消えていた。
「今日は早いね」
パジャマ代わりのジャージとTシャツのまま、ホットケーキの種をフライパンへと落とす。
ソファーの上でテレビをつけ、ココアを飲む彩は答えない。
「何枚食べる?」
「2まーい」
今度はしっかり返事をした。
テーブルに二人分の朝食が並べられる。
いただきますの声が重なり、乾いた音が響き出す。
「今日、学校楽しみなんだ」
「どうしたの、急に」
ホットケーキの大部分が減ったころ、彩が呟いた。
「昨日綾香からメールが来て、待ってるからねって」
それに、とココアのカップを傾ける。
「晃もいるし、ついぽろっとマズいこと言っちゃっても大丈夫かなーって」
「ぽろっとは止めてくれ・・・」
洒落にならない事を言い出した彩は、歯を磨きに洗面所へと歩いている。
彩からホットケーキに目線を戻すと、晃の男性にしては長い髪がふわりと風に揺れた。窓を見るとカーテンは静かに窓を覆っている。
「ありがと、晃」
声の方を見ると、壁から頭だけをだし、彩が手をひらひらと振っていた。




「んじゃ晃、後でね」
三年五組の教室の前で、彩は晃に手を振る。
結局ハーフアップにした頭を優しく叩き、晃は与えられている小会議室へと歩いていった。
「あれ、彩!?」
晃を見送っていると、聞き慣れた声が背中にぶつかった。
その直後に、誰かに抱きつかれる。
「久しぶりー、待ってたよん!」
「綾香!!!」
小学校からの親友、飯田綾香。
彩が五竜に入るまで、ずっと一緒に過ごしていた。今もよくメールのやり取りをしていて、彩の支えの一つになっている。
小学校から一緒に始めた空手も、インターハイに出場するレベルになったとこの前メールに書いていた。
「体調大丈夫?今日は放課後までいる?」
心配そうな綾香に申し訳なさそうに笑い、今日は11時までと伝える。
「ごめんね」
「しょうがないしね。それより…」
ごそごそとバッグを漁り、インスタントカメラを取り出した。
「カメラ?すぐに写真出てくるやつだ」
「うん、あっちで撮ろう?」
教室の入口から近い彩の机に荷物を放り投げて、カメラのレンズをこちらに向ける。
「はい、ちーず」
カシャリ、という乾いた音に促されて写真が吐き出された。
楽しそうに笑う2人の少女。
もう一枚、と綾香の希望だった2枚目も撮り終えると、チャイムが鳴り響いた。
「先生来ちゃう!あ、これ彩の分」
彩の手に写真を一枚握らせ、綾香は荷物を持って自分の席に移動した。


「石崎さん、看護師さんが来てくれてるよ」
二時間目が終わった後、綾香とおやつタイムを楽しんでいた彩は担任に呼ばれ廊下に出た。
「もう時間でしょ?気をつけて帰ってね」
時刻は十時過ぎ、まだ一時間はあるはずだ。なにか、あったのだろうか。
「…はい。さよなら、先生」
教室に帰り、席に戻ると綾香がリュックを渡してくれた。
「はい、彩」
「え」
にっこりと笑った綾香は、彩の手をとり下駄箱を目指す。
「話聞こえたよ!お見送り!」
親友の気持ちが嬉しくて、申し訳なかった。けれど、車に乗りこんだ彩が聞いた変更内容は少しだけ嬉しい物だった。



大きなワゴン車が徐々に減速し、灰色の建物の前で停止する。
建物の前には、25歳くらいの1人の青年。
「お疲れさん」
ゆっくりと開いたドアに青年が声をかけると、二十歳くらいの青年が顔を出した。
「石崎は?」
「寝てます」
ワゴン車に首だけ入れるとU字に取り付けられたシートが目に入り、そこで横になって眠る少女をみつけた。
青年が肩をゆすると、ささやかな抵抗を受ける。
「彩、着いた。起きて」
しばらくの沈黙の後、うっすら瞼が開かれた。
「・・・・・晃?」
もう着いたの?と上体を起こし、体を伸ばす。
「お疲れさん」
「耕輔先輩!」
ポンポンと頭を優しく叩く耕輔に、彩は嬉しそうに笑いかける。
「もう帰ってたんですか!?あ、今日あたし」
「はいはい、今日は危なく無かったみたいだな」
珍しく怪我をしていない手足を見て、彩の手に飴玉を落とした。
「ごほうびな。さっき机に転がってたやつ」
「桃味!」
喜ぶ彩の腰を押し、晃がいい加減車から降りるよう催促し始めた。明日は久しぶりに学校に行くことができる日だから、色々な用意があるのだ。
「彩」
「晃にもほら、飴」
小さな飴が投げてよこされる。
「・・・どうも」
ゴーヤ味との文字は見なかった事にし、ちろりと彩を睨む。
晃の催促に負け、彩はしぶしぶ会話を切り上げ車を降りた。また明日、と元気に手を振りながら。



「ねーねー晃ー、明日髪の毛横でまとめるのと、ハーフアップのどっちがいい?」
「あ、やっぱり体育はやっちゃだめかな」
二人掛けのソファに座った彩と晃。
カタカタと無言でノートパソコンを叩く晃に、彩が不機嫌を丸出しに寄りかかる。
「あーきーらー」
「・・・・・何?」
かけていた眼鏡を外し、パソコンから彩へと視線を移す。
「こっちとこっち、どっちのシュシュが可愛い?」
薄いピンクのシュシュと鮮やかな青のシュシュを手に持ち、にっこり笑った。
「両方似合うよ」
言うやいなやシュシュが2つ飛んできた。
「あたしの相手よりパソコンの方が大事だもんねー」
晃に完全に背中を向けて、でも体重はかけたまま彩は携帯をいじりだす。
明日の登校は半年ぶり。偉い中年たちは貴重な五竜を手元でコントロールしておきたいのだろう、ただの外出にもかなりの書類と時間がかかる。
普段言わないワガママや不機嫌は、登校を怖がっているのだろう。
「明日は俺も行くし、体育の時間は空き教室で居るんだろ?」
高校三年になって、まだ学校には行っていない。
それどころか、五竜として迎えられた高校一年の夏以来登校回数は片手で足りてしまう。
「でも、三時間目が終わったら帰るもん」
五竜の身元は極秘で、当然学校も病気だと言っている。晃は人の姿をとることもでき、普段基本体をとらないのでD-childだとも言っていない。
「明日は学校から直接行くんでしょ?あたし1人って事はたいしたこと無い?」
「コンビニ強盗の男1人、D持ちを逮捕」
数枚の書類を手渡し、薄いピンクのシュシュを髪の毛に着けてやる。
「彩は俺の後ろに居てくれたらいい」
彩が傷つくのは、何よりも痛い。
本音は言えるはずもなく、早く風呂に行け、と眼鏡をかけ直す。
「・・・わかった。書類、お願いね」
バスルームのドアが閉まったのを確認し、無言でソファに沈み込む。
明日は午前11時半に迎えがくる。三時間目の途中で抜け、ちゃちな強盗を捕まえる。
「彩」
明日もまた戦わせないでおこう。
汚れ役は俺でいい。
ソファーに置き忘れられたシュシュを弄び、再びパソコンを叩き始めた。



end