さてさてご注目!
そこのおじょうちゃん、そちらのダンナ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい
本日22:00よりLIPHLICH new single『DOUBLE FEATURE』の全情報解禁だよーっと

出ます!

ので!

見てもらう前に作品のことをちょっとだけお話します



まず今回の『DOUBLE FEATURE(2本立て)』は両A面シングル的に作りました
今回テーマにしたのは双生児
もう少し言うとシャム双生児(結合性双生児)
少し昔の時代のシャム双生児
それは生まれながらにして切り離すことのできないもの

収録曲
・サイド・リブラの場合
・ショウ・リブラの場合

サイド・リブラとショウ・リブラは人名で
サイドとショウは2人で1人

サイド・ショウ→SIDESHOWは見世物、余興という意味です

人々は好奇の眼差しで異形のサイドとショウを見る

2人の命は短い
短い命が売り物で、短い命で観客を愉しませる
もしどちらかを切り捨てれば、どちらかは人生という意味で長く生きることができるかもしれない
しかし皮肉にも、どちらか一方がいなくなってしまえば『見世物』という意味での命の価値は失くしてしまうもの
この感じが今回のテーマです


バンドにも、アーティストにも共通するところがあって作りました

例えば僕の場合は『久我新悟』という本名で活動していますが、
僕が歌でステージでメディアとかで発信する『久我新悟』と
普段の素の只の『久我新悟』は別にいます
どちらも自分の中にあるもので、自分の中に同居している、切り離せない2人の自分です
本名と活動名を分けてる人の方が多いと思いますが、多かれ少なかれこういう感覚はおそらく皆あると思います


僕が音楽を始めるきっかけとなった、目標のアーティスト達というものは
映像の中の人達で、雑誌上の人達で、生で見ても手は届かない、実在しているのにどこかで実在していない感じ
それは2次元でもなく3次元でもなく、どこかで2.5次元のような感覚というものがありました

音楽を始めたての頃、2.5次元になりたかった
最初は自分の中で分かりやすく、只の『久我新悟=3次元』というものを切り離し、アーティストの『久我新悟=2次元』というものを徹底的に作り固めようとしたりしました
それは本来の自分ではない、理想の自分になろうとする行為、理想の自分の虚像を作ろうとする行為です
最初それはごく自然なことでした
ところがもう少し活動を続けていくとどこかでちょっと無理が生じてくる
そして気づく
アーティストとしての『久我新悟』と只の『久我新悟』がだんだんと近くなっていってどちらも自分ということに
簡単に言えば、『いや!そもそも俺2次元じゃねーし!笑』みたいな
そして広く言えば僕らは『人間』を売り物にしているのでこれもごく自然なことです
それが魅力になったりもするし、場合によっては魅力じゃなくなるかもしれない
それに気づいた上で、受け入れてもいいかなーと思ったり、いや、そう思うのはまだ早い、もっと有名になってからでいいんじゃないかなと思ったりする

時代も進んでいます
僕が10代の頃よりアーティストは近くなり、音楽という手元に残る物としての価値は下がっていき、生のライブが全てになっていき、2.5次元だった存在が3次元に近づいていく
それは自分が歳を重ねたからそう思うようになったのか、自分がやっている立場だからそう思うのか……
それは自然なことだなと思うところもあれば、やっぱりそれは嫌だなと思うところもあります

アーティストの命は短い
短い命が売り物で、短い命で観客を愉しませる
もしどちらかを切り捨てれば、どちらかは人生という意味で長く生きることができるかもしれない
しかし皮肉にも、どちらか一方がいなくなってしまえば『見世物』という意味での命の価値は失くしてしまうもの

この葛藤
切り離せない2次元と3次元の葛藤を『DOUBLE FEATURE(2本立て)』として音で映像で表現しています

サイド・リブラとショウ・リブラは人名で
サイドとショウは2人で1人
時代遅れの2本立て


とまあ長々と書きなぐりましたが
皆様は特に深くお考えにならずに其の目で耳で愉しんでください
だってこれから観せますは、ただのサイド・ショウ(見世物)なんですから……
さあさあ寄ってらっしゃい見てらっしゃい
今夜22:00、お代は観ていただいてからで結構でござーい

久我