信じられないかもしれないが、夫が亡くなったあと私は割とすぐ次のパートナーを探し始めていた。

今思えば、夫への怒りと誰かに認められてこんな状況になってしまった自分にもまだ価値はあるということを自分に言いきかせるための行動だったかもしれない。


心から安心するために

支えが欲しいために

突然心にできた大きな大きな穴を埋める作業に血眼で必死になっていた。


出会ってくれた男性たちには事実をさらけ出した。

大体はそこでOKしてくれたら話を進めるという流れだった。

私を責める人は誰一人いなかった。

それはありがたい。


結果今はどうか。

誰一人いない。


一人一人いろいろ思うところはあるが、それはあくまで私の主観だし、相手からすれば私の失礼だったところはあったと思うので、何があったかは省略する。

当時の精神的に安定しなかった私の話し相手をしてくれて殿方たちにはある意味感謝したい。ありがとうございました。


周りが心配してくれたとおりだった。

それを無視して駆け回った結果、思い通りにならない状況に目の前が真っ暗になり自暴自棄になって軽うつになってしまった。


自分には存在価値がない。

自分は愛されない。

そうしか思えなくなっていった。

カウンセリングで話を聞いてもらったり、心療内科に行き薬を処方してもらった。



出産間近になって緊張で頭ん中がそれどころではなくなった。

娘を産むと他がどうでもよくなった。

この子が私自身と命を救ってくれた。

「私がこの子を守らなければならない」

その使命感が私を生き生きとさせてくれる。


あの時はうやむやに探していたと思う。とにかくなんでもいいから安心したかった。


これからは、自分らしく過ごし、私とこの子を大事にしてくれる素敵な縁があったらいいなと想った。