楽天との直接対決が10試合残っており、優勝の可能性がゼロではないがせいぜい一桁ぐらいのもの。直接対決で大きく勝ち越したり、楽天が落ちてくれば優勝を考えた戦い方にシフトチェンジしていけばいいが、現状ではまずCS出場を確実なものにするために足元を固めて、最後まで粘り強く戦うしかないだろう。
筆者は毎年この時期になるとライオンズ優勝に向けた戦略、戦術、シナリオを描いてきた。(興味のある方は過去記事を参照されたい)
今シーズンもこの作業に取り掛かろうかと考えたが、ちょっと考えて作業を止めた。どう考えても自力でペナントを制覇する策はなく、あまりにも心労の重い作業となるからだ。
日露戦争で児玉源太郎は、大国ロシアに対して何とか6対4まで優位に戦い他国に和平斡旋を頼むところまで行けないと日本の存亡はないというプレッシャーから心労に心労を重ねて作戦作りに没頭し、終戦してほどなく心労が祟って鬼籍に入った。
今のライオンズの戦力では自力で優勝できる策はなく、筆者もここで心労で倒れる訳にはいかない。今はとにかく週6試合を最低5割で乗り切ることが第一になるだろう。
このところ伊東監督率いるロッテが、先発中4日の特攻ローテで楽天追撃に死力を振り絞っている。昨日は古谷で勝ち、その古谷を中4日を挟んで来週の楽天戦にぶつけるらしい。
特攻ローテが功を奏せば楽天とロッテの2チームがダンゴになる展開も考えられるし、特攻ローテで撃沈したり特攻ローテの後遺症で9月にガス欠を起こす可能性もある。
一方、ライオンズ主力組の帰還時期は、おかわり、片岡はまだ不明。坂田はバッティング練習を開始。雄星は9月中旬か。カーターは一週間後には再登録可能になり、木村もその頃にはバッティング練習が開始できるかもしれない。一軍ではヘルマンが腰痛のなか無理して出場しているが休みが必要だろう。秋山は絶不調。
昨シーズンは夏場に無理して、9月頭にスイッチオンをして最後はガス欠で優勝争いに敗れた。今シーズンは戦力が整うまではひたすら5割死守。勝ちゲームには勝ちパターンのリリーフ陣を6回からでも投入し、ダメな試合は勝ちパターンを温存して極力消耗を抑える。
涌井を先発でテストしている余裕はない。涌井をリリーフに据え、勝ちゲームをきっちり勝つことが最優先だ。
そうして戦力が整い始める9月まで我慢の戦いを続け、戦力が整い始めたら首位とのゲーム差や上位チームの動向を見てあらためて戦略目標を考える、というのが今採れる最善策ではないだろうか。
8月を最低週3勝ペースを死守するには、岸、牧田、十亀の試合をとにかく勝ち、残りの試合は勝てる試合だけを徹底的に勝ちに行き、あわよくば4勝2敗を目指す。最低週3勝を死守。これがライオンズの8月の戦略目標だ。
ライオンズは、先発が足りない日は石井一や武隈をローテ入れ替え枠で起用して特攻ローテを回避し、中6日の低空飛行を維持。その間楽天とロッテの消耗戦を横目で見ながら9月攻勢の準備を整える。
もし、ロッテが楽天を引き摺り下ろして優勝争いのバーが下がってくるようなら、ライオンズにも優勝のチャンスが巡ってくるかもしれない。そのときこそ楽天とロッテの2チームに一気に攻勢をかけるべきで、それまではいたずらに先発陣、リリーフ陣の消耗を避けることが大事なことだろう。
競馬に例えれば、直線まで馬群でしっかりと脚を貯め、直線一気で大外から豪快に差し切るディープインパクトの競馬だ。
ここで無理をしても9月にリリーフ陣がガス欠になれば、失速して3位すら危うくなる。まずは眼下の敵ソフトバンクを蹴落とすべく、今日、明日を2連勝することが大事になってくる。打線の組み替えや二軍で好調な選手の起用など、打てる手をしっかり打っていけるかどうかだろう。
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