クリエーターズカフェマスターの日記

クリエーターズカフェマスターの日記

来年に起業予定のクリエーターズカフェについて、コンセプトやテーマの説明を含めて、進行状況を書いていきます。当面の目標は2012年5月までに各分野で頼れる10人の協力者を作る事。Value Creationをモットーに、日本に新しいビジネススタイルを提案します。

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 前日に続き、具体的なシステムに関して書いていきます。


 まずはサークル経営のコンセプトである「国内で生産された商品を、付加価値を抑えて顧客へ届ける」というものは変えてはいけない部分ですので、今後何年経とうと、どれだけ儲からずとも、儲かっても、このコンセプトは私がオーナーである以上変えません。ただ、付加価値を抑える事と、利益を抑える事は別の問題です。利益を無理に少なくすると、不必要な分野で顧客単価を上げたり、量産のために質を下げる事になりかねないので、あくまで「自分が生んだ付加価値-加工前の素材費用=利益」は主張しましょう。


 コンセプトはどのような分野でも変わらないと思いますが、販売する商品とそこに関る生産者を、どういうサークルで纏めるかというテーマが無いと集客が難しくなります。


 私がやりたいクリエーターズカフェで掲げるテーマは「ミュージアム×バザー」です。


 入場料の代わりに300円程度のコーヒーを販売。見ていただく店内の内装は全て国内のクリエーターが作った椅子・テーブル等の家具から、イラスト、服、アクセサリー等々の作品。それを一周して見られる通路を設け、実際にその椅子やテーブルで食事を取って頂きます。その内装が月替わりで変わり、気に入ったものは購入したり、クリエーターに新たな注文を発注する事ができます。


 美術館のように目で楽しんで貰いながら、実際に使う事で利用価値を確かめて貰い、バザーのように多種多様なものが置かれ実際に購入ができる。「希望はデカイが具体性が無い」と笑われそうですが、具体的に検討した結果、自然とそういう店になってしまったという感じです。


 具体的には、美大生や個人作家の椅子・テーブル、絵、服等をリースという形で借受け、店内の内装とします。ここでクリエーターにはクローゼットで眠っているご自分の作品を貸して頂く代わりに、店内展示とカタログへの記載という形で販売の機会を持って頂きます。私は安価で内装を調達でき、希望者が増えれば毎月展示する商品を入れ替える事ができます。


 問題となる内装の統一性の無さは、「ミュージアム×バザー」というテーマを念頭に来店して頂く事で解消します。バザーで時々、同一商品だけをおいている出店がありますが、遠くからでも内容が把握できる分、集客性に乏しくなります。雑貨が多く、多種多少な商品を置いてある店は、人の関心を引き、自分が先に価値のあるものを発見したという優越感を与えます。

 同様に300円前後のコーヒーを出すチェーン店をライバルとして、こういったお店を出店したとしたら…どうでしょうか?実際にやらなければ分からない部分ではありますが、それなりに自信はあります。


 ここまでがクリエーターズカフェのベースとなる、第1段階の仕組みになります。出店から半年後、一年後の第2段階、第3段階もあるのですが…長くなったので、又次回書かせていただきます。
 長い前置きでしたが、ここではクリエーターズカフェ発案の動機と、具体的なシステムについて書かせて下さい

 先日の日記では、「生産から販売まで対等の立場で、最短ルートで行う経営(サークル型経営)を、より等身大で計画する」という所で終わりました。私が以前からやりたいと思っていた仕事は「若いアーティストを助ける仕事」というものです。

 それで生きようとしている方からすれば趣味の範囲と笑われてしまいますが、私もイラストやバンド、アクセ作りを仕事終わりや休日の時間で活動しています。逆にその分野を仕事にしたい人は、制作活動や練習の合間に仕事をしている事になるでしょう。中には資金面・若しくは時間面で厳しくなり、夢を捨てて仕事を取る。制作活動が疎かになるから仕事を辞める。という判断になりがちです。事実、これまでバンドを組んだメンバーや音楽の知り合いには、両方のパターンの方がいました。そういう方の中に、どれだけ原石のまま消えた人間がいたのだろうと思うと悲しくなります…

 又、服や家具も海外で大量生産される「安かろう悪かろう」が売れるようでは、「質の良いものを作ろう。」「素敵なデザインのものを使って貰おう。」と学校などで勉強しても、世の中に出せるデザインは限られてきます。これもまた、身近な人間で、美術の短大を出て量販店に勤めている人を見ている立場だから言い切れることですが

 そういった人達へ、無条件に手を差し伸べるだけの力は私にはありません。
 簡単に千切れてしまうでしょう。
 だからこそ、サークル型経営のヒントを聞いた瞬間に反応ができたのかもしれません。

 私のやりたかった事を実現するには、そういったクリエーター達の力が不可欠です。「カフェ」という輪の中に隙間無くクリエーターの創作物を埋め込む事ができれば、自然と新しいビジネスが生まれるはずです。

 次回はその為の具体的なシステムを書いていきたいと思います。
 前回の(その1)の続きですので、飛ばした方はここも飛ばしてくださいね。最後で記述した「トップダウン型からサークル型」の意味を、私のお客様の社長お二人を例に挙げてお話します。

 片方はプラスチック製品の金型を製造する会社の社長で、お年は80歳近く、まさに経済成長の真っ只中で工場を作られた方です。仮にK社長とお呼びします。従業員に皆さんも、当時仕事を求めて東京に出てきた方たちで、まさに金の卵と呼ばれていた世代です。ただ、現在は工場に殆ど受注が無く「地面のお金を払うだけで精一杯」の状況。現在、ユーロ圏でも雇用の問題となっている新興国への生産移行の被害者の1人です。

 もう片方はドレスのデザイナーで、ドレスの雑誌を見れば一着は写真が載っているブランドです。仮にT社長とお呼びします。創業以来変わらない拘りがあり、デザイナー・お針子さん・販売店がそれぞれ利益的に対等な立場を持っています。その為の工夫として、普通デザイナーの作ったドレスは販売店に見本として「買い付け」してもらうそうですが、その会社では「貸し出し」のみで対価は受け取らず、受注を受け、受け渡した時に利益が発生します。その利益の半分はお針子さん達へ行くので、作った分だけ利益が増えるというシステムになっています。

 分野を超えているので、判断がしずらい例になってしまったかもしれませんが、前者のK社長の会社を「大企業からの下請けを仕事とするトップダウン型」、後者のT社長の会社を「利益的に対等な立場を取るサークル型」と呼ぶ事とします。現在、生産の立場で多いのは前者だと思いますが、利益の出ているのはどちらか…事実、リーマンショック以降でも受注が止まないのは後者です。

 この「サークル型」ビジネスモデルを前者の会社に当てはめるとどうなるのか、想像してみてください。その前に、創造しやすいように、あるデータを書いておきます。

 手元にある経済産業省中小企業庁の発行する「中小企業白書2011年度版」によりますと、「中小企業は、企業数の99.7%、雇用の約7割を占めている。」又、輸送用機械器具製造業(自動車)の付加価値額を見ると、大企業が12.7兆円に対して、中小企業が3.3兆円。おおよそ「大企業:中小企業=4:1」とすれば、200万円の自動車なら40万が中小企業、160万が大企業という計算になります。

 あくまで机上の理論ですが、もし自動車部品を作る中小企業が一つの村を作り、自分の会社で生産したものが完成に組み込まれるまで面倒を見る。…という仕組みをとった場合、車の生産に掛かる費用は幾らになるでしょうか、ここは想像して頂きたいだけなので、具体的な数字は計算しないでおきます。

 その村で作られた自動車は「純日本産」の自動車であり、誇れる日本の中小企業の技術が集結した傑作かもしれません。又、ブランドがない代わりに価格は海外生産品より安くなるかもしれません。営業する必要があるので、一台売れたらマージンを払う方式で、村に営業マンを誘いましょう。この村を数十作る事で、生産が間に合わない場合でも供給しあい、需要に応える事ができるため、近すぎなければ村は幾らあっても困りません。むしろリスクの回避に必然となります。
 ただ、成功した場合に困った事になります。大企業が必要なくなるので、海外に追い出してしまわなければなりません…が、まぁそういう希望で工場を海外に作っていると諦め、本社や人員ごと海外へ出ていって頂きましょう。

 これが自動車生産のサークル型経営です。極端すぎる話に聞こえますか?

 では、もう少し…等身大のサークル型経営を計画してみる事にします。


 それがクリエーターズカフェです。(次回へ)
 はじめまして、恐らく知人ばかりだとは思いますが、日々友人に相談をして進めている「クリエーターズカフェ」の説明場所、アイディアをメモする場所としてブログを書いていきます。

 後記する予定ですが、このカフェのビジネスモデルを「良いアイディアだな」と思っていただいた場合、ひとこと言っていただければ、貴方が第2、第3のクリエーターズカフェを作って頂いて構いません!同じ最寄り駅、隣の店では困りますが「ある程度の分布で広げる事で将来のリスクを軽減する」という変わった特性を持つビジネスになるからです。

 まずは、証券マンがクリエーターズカフェに未来を見る理由からお話しします。以下の記事に関しては、カフェの内容云々は関係ないことを書いているので、眠くなったら飛ばしてくださいzzZ

 証券業を通じて様々な中小企業の社長と話してきましたが、製造業にかかわる社長の悩みで一番多いのは「新興国に仕事を取られて受注が無い」というもの。最近話題になった25歳以下の失業率は、日本8%、米国18%、英国21%であり、ギリシャに関しては43%、スペインに至っては46%と半分に近いものです。これは新興国に工場を移した大企業へ文句を言う以前に、先進国の会社構造が高度経済成長期以降も変わらなかったことに原因があるようです。

 以前、高度経済成長を維持するための構造として、こんな例え話を聞いたことがあります。「プリントを留めるクリップを一つ作るために、日本では針金を切る会社、折り曲げる会社、研磨する会社、包装する会社を分け、大量生産のラインを作っている」と。
 現実はそこまで極端でないとしても、それで需要と釣り合っていた時代は終わりました。経済成長の条件である「付加価値生産力にかかわる十分な資源の存在」「生産された付加価値を消費する十分な需要」「新しい価値の形をもたらす技術革新」「資本の蓄積が低い状態で貯蓄率が高い」「豊富な労働力」の5つを、今の日本は逆行しています。

 そんな世の中で雇用が良くなるためにはどうすればよいでしょうか。アジア・中東といった新興国が今後、今の日本と同じ立場に立ったときに、どのような未来を示せばよいのでしょうか

 長くなったので次回に続きますが、私の答えは「トップダウン型からサークル型へ」です。