むすめの右フック

むすめの右フック

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ノクターナル・アニマルズ(2016)
原題:NOCTURNAL ANIMALS
時間:116分
製作国:アメリカ
ジャンル:ミステリー 

【監督】
トム・フォード
【出演】エイミー・アダムス / ジェイク・ギレンホール / マイケル・シャノン / アーロン・テイラー=ジョンソン / アイラ・フィッシャー / エリー・バンバー / カール・グルスマン / アーミー・ハマー / ローラ・リニー / アンドレア・ライズブロー / マイケル・シーン / ゾウイ・アシュトン / インディア・メニューズ / グレアム・ベッケル / ニール・ジャクソン / ジェナ・マローン / クリスティン・バウアー・ヴァン・スト
ラテン

 

 

 

 

20年前に離婚した元旦那から「君の感想が聞きたい」と彼女のもとに元旦那が執筆した小説が送られてくるんですけど、その内容が とても凄まじい。

 

”ある家族がドライブ中にチンピラに襲われる”ってお話なんですが、それがあまりにも生々しいんで

 

これって もしかして夫婦の体験談?そして それが原因で離婚したの?私は、すっかりお話に引き込まれました。

 

 

彼女の現在と過去、そして元旦那の書いた物語。それらが巧みに交差してですね。彼女の人物像が浮き彫りになり 元旦那が小説を送った真意が明らかになっていくっていうお話。

 

 

これは超~私好みな作品でした。

人によって解釈が異なりそうなラストとか

映画談義に花を咲かせれて良いですね。

 

ぜひぜひ、お試しあれ。

 

 

 

 

【ここからネタばれ】

 

元旦那の書いた物語は

彼女に対する恨み節なんですね。

妻と娘を殺したレイプ犯というのは

実は彼女のことなんでしょう。

 

お腹の子を中絶し

自分のもとを去ってしまった彼女を

レイプ犯に重ねてる。

 

 

小説の感想を聞きたいからと

レストランで待ち合わせしますが

そこに のこのこと出かける彼女は

小説の真意を全く理解してない。

 

まだ私のことを愛してるのね。

実は私もなのよとばかりに

真っ赤な口紅をぬぐって会いにいく。

 

滑稽極まりない。私なら

茂みに隠れてバァカ!バァカ!と

指をさして笑うところです。わはは

 

 

小説の中で殺される妻は

元旦那が出会った頃の彼女で

レイプ犯が今の彼女を表してる。

 

と言うことは、

小説の中に出てくる旦那は

まだ弱かった昔の元旦那で

正義感に燃える保安官は、

元旦那の今を表してるのかな?

 

そうすると元旦那は

保安官と同様、末期ガン?

 

自分の命と引き換えにして

レイプ犯に復讐を果たした物語と

なんだか重なってきますね。

 

ま、実際は 銃じゃなく

小説を突き付けるわけなんですが、

 

ただ私が思うにですね。

この復讐は、単に彼女を

やり込めるってお話じゃなく

憐れんでる風に映りましたね。

 

最近は、あまり言われなくなったけど

ほら、勝ち組とか負け組だとか

人生の優劣を薄っぺらい物差しではかる

 

あと、インテリとかチンピラ関係なく

損得勘定だけで生きてるような

自分さえ良けりゃっていう風潮に

 

そのあたりに一発喰らわしたような

そんな”してやったり感”も感じた。

 

 

ラストの彼女の表情がまた良い。

とても考えさせるラストシーン。

 

皆さんは、どう感じましたか?

では、では。

 

 

 

 

 

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017)

原題:IT
時間:135分
製作国:アメリカ
ジャンル:ホラー

 

【監督】アンディ・ムスキエティ

【出演】ジェイデン・リーバハー / ビル・スカルスガルド / ジェレミー・レイ・テイラー / ソフィア・リリス / フィン・ウォルフハード / ワイアット・オレフ / チョーズン・ジェイコブズ / ジャック・ディラン・グレイザー / ニコラス・ハミルトン / ジャクソン・ロバート・スコット

 

 

 

久しぶりに劇場で

ホラー映画を観ましたが

やはり劇場だと怖さが増しますね。

ビクッとしないようにするのが大変w

 

 

子供の失踪事件が相次ぐ田舎町。

さらわれた弟を助けるため

兄とその仲間が”それ”と戦う。

 

 

本作はスティーブンキング原作で

映像化されるのは2度目なんですが

昔のはメチャメチャ長いw

(元々はTVドラマだったみたいです)

 

当時、VHSのレンタルで

前編、後編に分かれてましたからね。

合わせて187分もあるんですって

(なんと3時間超えですよ)

 

と言うのも「IT/イット」は

少年時代と大人になってからの

2部構成になってるんですね。

 

あ、この大人になってから

みんなが再集結するくだりは

浦沢直樹さんの「20世紀少年」で

そのまま使われてましたね。

 


 

 

そして本作は、

その少年時代だけが描いてありました。

最後に”チャプター1”って出てきたから

次はチャプター2(大人編)がありますね。

 

本作が135分でしょ。おそらく

大人編も同じくらいでしょうから

確実に昔のより長くなるよね。わはは

 

 

 

 

オリジナルの方は

うちの子供たちが大好きで

かれこれ十数回は観てますがw

 

本作は、かなり忠実に

リメイクしてありましたね。

まあ オリジナルは正直、古臭いんで

今回のリメイクには私、大賛成です。

 

そして本作の見所は

やはりピエロですよね。

ただ、そのピエロが微妙なんだw

 

いや、悪くはないんですよ。

とても作り込まれてるし、

ただ、それが逆効果だった。

出来が良すぎるんですw

 

なんて言いますか。

昔のは愛嬌があったんです。

そして全体に安っぽかったw

それが妙に生々しくってね。

私は好きだったんですよ。

 

しかし本作のピエロは

悪い顔してましたよねぇ。

私の弱みを握った時の嫁

みたいな顔してましたw

 

 

 

 

そしてスティーブンキングと言えば

やはり少年時代の描写でしょうか。

こうスタンド・バイ・ミー的な。

 

この辺りは本作でも

丁寧に描写してありました。

学校でのイジメや家庭内の虐待。

そして友情や初恋。こんな私でも

股間が 胸がキュンとなりましたw

 

あ、そうそう

同じくスティーブン・キング原作の

「ドリームキャッチャー」っていう

モンスター映画があるんですけど

 

本作を観てたら

それをちょっと思い出した。

(ピエロの牙の辺りが似てるw)

 

 

 

と言うわけで本作、

大興奮!とはいかなかったですが

丁寧に作られてて楽しめました。

 

劇場で観れたのも良かったですね。

と言うのも本作、音が凄いんです。

笑っちゃうくらい大袈裟に煽るんだw

 

うちの子供たちも

無茶苦茶、観たがってましたけど

映像よりも”あの音”でやられるなw

 

ではでは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハッピーボイス・キラー (2014)

原題:THE VOICES
時間:103分
製作国:アメリカ
ジャンル:サイコスリラー

 

【監督】マルジャン・サトラピ

【出演】ライアン・レイノルズ / ジェマ・アータートン / アナ・ケンドリック / ジャッキー・ウィーヴァー / エラ・スミス / スタンリー・タウンゼント / アディ・シャンカル / サム・スプルエル / ヴァレリー・コッホ / ポール・ブライトウェル / ガリー・マクグラス

 

 

 

本作は、犬や猫と

会話が出来ちゃう男の話で

その男をライアン・レイノルズが

演じております。

 

 

彼は、男の一人暮らしにしては

とても綺麗で整頓された部屋に

ペットの犬や猫と暮らしてるんですが

 

なんとペットと会話ができるんです。

はい、ご飯だよ~と言えばですね。

遅いんだよ!ウンコするぞ!と

猫に罵倒されちゃう。

 

ああ見えて猫は口が悪いんだなw

 

そんな彼が ある日、

職場の女性に恋しちゃうんですね。

そしてデートに誘うんですが、そこで

誤って女性を刺し殺しちゃうw

 

こりゃ大変だって事でですね。

すぐに犬と猫に相談するんですけど

犬は「警察に言った方が良い」と

アドバイスしてくれるんですが

 

猫は「証拠隠滅すりゃ分からない。

死体を隠せ!」と煽るんですね。

ああ見えて猫は性根も悪いw

 

そこで仕方なく死体を持ちかえり

バラバラに解体するんですけど

そこで彼は、新しい発見をする。

なんと彼は動物だけじゃなくて

生首とも会話が出来るんです。

 

アンタ、何してくれてんのよ!

生首の彼女が罵倒する。あはは

 

 

と、かなりファンタジックで

コミカルなお話に見えますよね。

 

ところが彼の生い立ちが

徐々に明かされてくるとですね。

お話は一気にサイコスリラーになる。

この寒暖の差は身体に悪いですw

 

 

ここから少し詳しく書きますので

知りたくない方は、ご注意を

 

 

 

実は彼、精神病を患ってるんですね。

処方された薬をちゃんと飲まないと

動物の「声」が聞こえてきちゃう。

無論、薬を飲めば「声」は聞こえない。

 

ただ、いつも孤独な彼には

その「声」が必要なんですね。

そしてその「声」は自分の「声」

彼の「心の声」だったんですね。

彼は多重人格者だったんです。

 

現実の彼の部屋は

まるでゴミ屋敷のように散らかり

当然、犬や猫もおしゃべりしない。

彼女の生首も腐りかかってる。

 

薬を飲むと彼は、そんな現実に

引き戻されちゃうんですね。

なので彼は、薬を遠ざけちゃう。

自分の世界に逃避してしまうんです。

 

 

これは、かなり壮絶な話で

オフィスキラー」や「メイ」的な

私の大好物な病んでる系の話w

 

そして「声」によって

殺人を繰り返す様は

実際にいましたよね。

そういう殺人鬼が(神の声的な)

 

しかしライアン・レイノルズ。

なかなかの病みっぷりでした。

病んでる私が言うんだから

間違いないw

 

ではでは。