スペイン国立バレエ団 | 凛生 オフィシャルブログ 「Never too late」 Powered by Ameba

スペイン国立バレエ団

昨日のスペイン国立バレエ団は

とても素晴らしかった



バレエとフラメンコが融合された

実にプロフェッショナルなバレエ団だった




一部はショートプログラムの構成で

二部は「メデア」という

純オリジナル作品


これがとにかくゾクゾクした



王家の血筋で魔法を使えるメデアは冒険者イアソンと恋に落ち、
父を裏切り、弟を殺し、遠い町へ逃げ、
子供たちと平穏な暮らしを営んでいた。
だが、イアソンの高名に引かれたその町の王クレオンが
娘婿に迎えようとし、
野心家のイアソンは受諾、
メデアを離縁する。
婚礼前夜、町の賑わいに耐え切れず叫ぶメデア。
彼女を説得しようとひとり残ったイアソンはメデアの懇願を邪険に振り払うが、
衣を解き求めるメデアに愛の日々を思い出したかに見えたイアソンは
我に返り去っていく。
王や町の男たちにさんざんに侮辱されたメデアの魔女としての復讐が始まり、
ついにはふたりの子供をも手にかけるのだった。




愛が深ければ深いほど

女は魔法使いにもなれるのかもしれない

生命を宿すために作られたこの身体は

男性よりもきっと愛への執着心が強い

母性本能が働く女という生き物の愛と

男との愛はやはり違って当たり前なのか




主役のメデア役を務めた
プリンシパルのエステル・フラードさん
(スペイン国立バレエ団では、一握りの人間がソリストとなり
その上が第一舞踊手、そしてトップがプリンシパルとなる)


この女性の踊りは
女優であり、様々な人生を魅せてくれる
ものすごい貫禄と華があった

一部のマドンナは美しく私と同年代くらいに見えたけど
二部のメデアは40代50代にも見えた

それが同一人物だとは!?
パンフレットを見るまで絶対にわからなかった

しかも、
驚くことに実年齢は私の一つ年下


一体どんな人生を歩み
どんな恋愛を生きてきたのだろう

やはり私たち演者は
その人の生き方が表現されてしまう

どれだけ魅力的であるかは
どんな日々を過ごすかで決まるのだ


薄っぺらい恋愛しか知らなければ
人々を魅了する愛は伝えられない




それにしても
台詞の無いバレエでこんな世界へ連れて行かれるとは
思っていなかった

本物ってすごい








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