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「誰かのものになるくらいなら、死んだ方がましよ」
豪華な金糸をゆらゆら揺らし、黒いドレスは翻る
意思の強い琥珀には水がたっぷり含まれて、溢れてしまいそうだと誰かが笑う
「私は私のものよ。他の誰にも譲らない」
ならば問おう
君が未だに薬指に指輪を納める理由を
君が未だに枕を濡らす訳を
「……なんで知ってるの」
「当たり前のことを聞くね。俺は君で君は俺だ」
知らないわけがないだろう?
暗闇に怯える君を
誰かに甘えたい君を
俺は隣で見てきたんだよ
ずっとずっと
君のすぐそばで見てきたんだよ
※※※※
「伯爵と女王がまたやってるようですね」
「ほっときなよ、木葉。死にたがり二人相手にしても疲れるだけだよ」
木葉と李兎が話すそのわきで、りおは紅茶を飲んでりおは本を読み進める
政宗は飲んでたグラスを叩きつけた
「ちょっと、李兎が怯える。うるさいんだけど」
「あー、悪い。手が滑った」
※※※※
ねぇ、兄さんあのね?
何度も死にたくて、何度も死のうとして
繰り返して繰り返して
それでも私はまだ生きてるの
呼吸を止めて心拍は全休符
休んだら長い長いお別れよ
優しい眠りなんて要らないから
私が私であるうちに
あなたのために死にたいの
ばいばい