「エンドライド」第20話の感想です。

 

今度、四夜連続振り返り上映会があるよ!

やったね!

 

 

※ネタバレします。

 

 

◎「エンドライド」

 

 

☆第20話「過去」の感想です。

 

やばい。

まじでやばい。

なにがやばいかってまじやばい。

 

エンドライドが面白い・・・!!!

 

いや。

今までも色んな意味で面白いし好きだったけど、

ここ最近は何だか普通に面白いんだよ!

今までだって愛情はあったけど、

ここ最近は素直な愛情が上がりまくりなんだよ!

 

おお・・・

おおお・・・・・・

こんな時が来るとは・・・・・・

信じ続けるって素晴らしいですね、デルザイン様!

 

いや、でも今までが好きじゃなかったとか

捉えられるとそれは嫌だな。

今までだって好きだったよ!

でもこれからはもっと好きだってことさ!

 

 

 

・・・そんなわけで。

面白さに驚愕した過去のネタバレ回。

 

浅永が過去に何をしたのか。

どういった経緯で瞬を地上に連れてきたのか。

浅永自身はどんな人間だったのか。

 

そんなようなことが次々と明らかになりました。

 

小さな町工場「浅永ラボ」の研究者だった浅永。

多少上昇志向が強いけれども、

元々は普通にいる研究者らしい人間だった彼。

それが、妻の発掘した石でエンドラへとワープし、

世紀の大発見をしたことによって

色々と歯車が狂いだしたようです。

 

世間に認められ、浅永ラボを大きくし、

妻と産まれてくる子供に良い暮らしをさせたい。

そんなごく普通の願いと、

その願いを、ごく普通を遥かに飛び越えるレベルで

叶えられる大発見の事実。

 

そして、予期せぬ子供の死。

一方、エンドラで親しくなった王、王弟には

さほど年の変わらない子供がいる。

 

大発見と子供の死。

 

二つの大きな出来事によって

段々と浅永の中の何かが狂っていったようです。

 

・・・だと思います。

元々はそこまで非道な人間ではなかった・・・

のではないかな。

多分、色々なことが絡み合って

今のようになるまで一つずつ箍が外れていった・・・

のではないかな。

今の、突然発砲しちゃうぜ☆なパパを見てると

よく分からないけど、

多分・・・多分、

元はそんなに外道だったのではないと思う・・・

思いたい。

いや、元々ちょっとは外道要素があったのかも

しれない。

でも、そこまで開花してなかったというか・・・。

 

多分、

偶然エンドラを見つけてしまった、とか、

偶々エンドラと地上の文明の差が著しかった、とか、

偶々死んでしまった我が子と

同じ年頃の子供がエンドラの王にもいた、とか、

そういった一つ一つはそこまで大きくないことが、

タイミングや流れでうまく噛みあってしまって

段々と狂っていってしまったのでは・・・。

 

そして、

同じようにアルゼルム王も

「少々野心家の良い王」だったものが

「地上の文明にとりつかれて道を踏み外す愚王」

になっていってしまったのでは・・・。

 

この辺りの浅永、アルゼルム、デルザインの

地上と地底の交流を切欠にした

三者三様の変化の様子。

次第次第に悪い方向へ変わっていってしまう三人

(デルザインは一貫して諌め役だったけれど、

結局子供を託さざるを得なくなってしまったので)

の様子が、どこか自然に流れていくように見えて、

引き込まれました。

 

一人一人が飛びぬけた「悪人」というわけでなく、

(・・・多分、多分ね、浅永も多分・・・・・・)

色々な要素が噛みあってしまったことによって

世界を崩壊させる事態にまで発展してしまった。

 

それがごく自然に「有り得ることのように」

描かれている。

・・・良かったです。

 

特に浅永がウォープ粒子を手に入れて

もう用済みとばかりにアルゼルムを殺し、

地上に逃亡する場面。

息子を返せというデルザインに

「息子が大事なら取戻しに来ればいい」

と嘲笑して去っていくあの顔。

ときめきました。

クズい。素敵!みたいな。

・・・薄々思ってたけど、

私、ゲス人間好きなのかしら。

・・・。

・・・・・・。

ま、いっか。

 

 

それはともかく。

ここでようやく気付いたんですが、

地上と地底を繋ぐ「バベル」は、

まさしく「バベルの塔」だったんですね。

地底と地上を繋ぐと凶事が起こるという意味で。

おお・・・なんかちょっとすっきりした。

 

 

そんな感じで。

過去の諸々が明らかになる部分、

これまでの伏線回収と、

謎への解答の開示、

浅永の人となりと過去の事情の描写、

今まで積み上げてきたものが開花した感じで

面白かったです。

 

 

また。

悪夢のような真実を突きつけられた瞬とエミリオ。

二人の葛藤と受容の様子も良かったです。

 

「すまなかった」

「お前に辛い思いをさせた」というエミリオに、

「それはお前も一緒だろ」

と混乱状態のなかでも即座に答えられる瞬。

 

両親が自分を誘拐してきたと知っても、

それでも

 

「俺にとっては

母さんも親父もたった一人だけなんだよ!」

「俺、なんでも話せる優しい母さんが好きだよ」

「研究馬鹿だけど家族思いの親父が好きだよ」

 

ストレートに愛情を伝えられる瞬。

いい子だ・・・。

なんか・・・瞬の真っ直ぐさに感動した。

 

瞬の本当の父親であるデルザイン様は

不憫だけど・・・。

デルザインの最期の回想が辛い・・・。

 

そして。

以前はデルザインを憎み、

ただひたすらに復讐しか頭になかったエミリオ。

その彼が瞬の事情を知ったあとの、

 

「だけど、良かった。

デルザインは最期に瞬に会えた。

兄殺しの濡れ衣を着せられて、俺に憎まれても、

それでも一人、息子を取り戻すことを諦めなかった

あの人の、願いは叶っていたんだな」

 

この、優しい言葉!

瞬に対しても、デルザインに対しても!

デルザインを「あの人」というときの

優しい声音!

・・・エミリオ様の成長に涙が止まらない。

これはWASABIくらい食べられますわ・・・。

 

瞬もエミリオも二人とも良い子で、

後半の二人の場面は胸が熱くなりました。

 

 

 

なんだろう。

今回は何度も胸が熱くなる場面がありました。

エンドライドでこんなに感動する日が来るなんて・・・。

それにまた感動。

良かったです。

良かった。

 

・・・良かった・・・

 

けど・・・

 

ただ・・・

 

デルザイン様が不憫でならない・・・!!

 

行き倒れてた人間を助けてやったら、

兄が誑かされておかしくなってしまうし、

病気の我が子は連れ去られるし、

世界は危機になるし、

養子にした「我が子」には憎まれるし、

殺されかけるし、

革命軍は蜂起するし、

実子に会えた・・・と思ったら、

ライオンさんの大暴れで死・・・・・・。

・・・。

・・・・・・。

浮かばれない・・・。

 

あ。

でも、今回の最初でエミリオが投げた剣。

浅永パパの銃に当てた、あの剣。

あれはデルザインが過去に

エミリオに渡したものですよね。

いつだったか、

エミリオがわざわざ身に着けていく描写があった。

あれが浅永パパから二人を守ったと思うと、

思うと・・・少しは浮かばれて欲しい。

エミリオは今は貴方をしっかり慕ってますよ、

デルザイン様!

・・・浮かばれて欲しい。