「蟲師 続章」第九話の感想です。
※ネタバレします。
◎「蟲師 続章」
☆第九話「潮わく谷」の感想です。
真冬の最中、青々と稲が実る谷。
その谷間で昼夜を問わずに働き続ける父親。
ある親子の物語。
自分の命を削っても息子を生かしたいと願った母。
自分の命を削っても子供たちを豊かに生活させたいと
願う成長した息子。
けれど、最後には、多少貧しくなろうとも
子供たちの側で成長を見守り生きることを選択する。
母と成長した息子の、それぞれの親の愛の形が
哀しく、少し空恐ろしく、温かいと思いました。
自分の血や涙さえもが乳に変わっても、
「良かった」といいながら死んでいく母親。
存在の全てを息子に吸われてしまっても
幸福そうに笑って逝く母親。
また、自分の身体が限界だと告げられても
子供たちのためと働き続けようとする
父親となった息子。
親の愛とは途方もなく深く、偉大だと思う反面、
どこか空恐ろしい気分になったのは、
そこに狂気が感じられるからでしょうか。
己の命を捨てても種を存続させようとする狂気。
親の愛とは狂気にも似て、
しかし偉大で尊いと思いました。
何ともいえない気分になりました。
けれど、最後は成長し父となった息子が、
子供たちの側で共に生きる選択をしたことに
ひどくほっとしました。
母親と同じ悲劇が繰り返されなくてよかったです。
母親は仕方ないけれども
息子はそんなに頑張る必要もない状況でしたし。
いやいや、そんなに田圃があったって食べきれないし、
この人里離れたような谷でどこに売りにいくんですか!?
いやもういいでしょ!
どんだけ米好きなんだよ!
・・・と、思っていたので、
皆で幸福に生きるという選択をしてくれて
本当に良かったです。
母と形は違えども、
そこにはちゃんと親としての愛が感じられました。
こうやって命は繋がれていくんだ。
蟲の命は絶たれたけれども!
・・・とかいう悲しいことを言ってみる。
えー。
あと、今回もやはり背景が素晴らしくって素晴らしくって
もうそれを観てるだけで幸せでした。
雪の降る様も、
家のある一帯だけ春の景色なのも、
朝日が山の端から差す一瞬も、
何もかも素敵でした。
あー・・・心が洗われるようだ。
※ネタバレします。
◎「蟲師 続章」
- 蟲師 全10巻 完結セット (アフタヌーンKC)/講談社
- ¥6,251
- Amazon.co.jp
☆第九話「潮わく谷」の感想です。
真冬の最中、青々と稲が実る谷。
その谷間で昼夜を問わずに働き続ける父親。
ある親子の物語。
自分の命を削っても息子を生かしたいと願った母。
自分の命を削っても子供たちを豊かに生活させたいと
願う成長した息子。
けれど、最後には、多少貧しくなろうとも
子供たちの側で成長を見守り生きることを選択する。
母と成長した息子の、それぞれの親の愛の形が
哀しく、少し空恐ろしく、温かいと思いました。
自分の血や涙さえもが乳に変わっても、
「良かった」といいながら死んでいく母親。
存在の全てを息子に吸われてしまっても
幸福そうに笑って逝く母親。
また、自分の身体が限界だと告げられても
子供たちのためと働き続けようとする
父親となった息子。
親の愛とは途方もなく深く、偉大だと思う反面、
どこか空恐ろしい気分になったのは、
そこに狂気が感じられるからでしょうか。
己の命を捨てても種を存続させようとする狂気。
親の愛とは狂気にも似て、
しかし偉大で尊いと思いました。
何ともいえない気分になりました。
けれど、最後は成長し父となった息子が、
子供たちの側で共に生きる選択をしたことに
ひどくほっとしました。
母親と同じ悲劇が繰り返されなくてよかったです。
母親は仕方ないけれども
息子はそんなに頑張る必要もない状況でしたし。
いやいや、そんなに田圃があったって食べきれないし、
この人里離れたような谷でどこに売りにいくんですか!?
いやもういいでしょ!
どんだけ米好きなんだよ!
・・・と、思っていたので、
皆で幸福に生きるという選択をしてくれて
本当に良かったです。
母と形は違えども、
そこにはちゃんと親としての愛が感じられました。
こうやって命は繋がれていくんだ。
蟲の命は絶たれたけれども!
・・・とかいう悲しいことを言ってみる。
えー。
あと、今回もやはり背景が素晴らしくって素晴らしくって
もうそれを観てるだけで幸せでした。
雪の降る様も、
家のある一帯だけ春の景色なのも、
朝日が山の端から差す一瞬も、
何もかも素敵でした。
あー・・・心が洗われるようだ。